三菱総研と優先交渉 卸売市場 再整備へ基本計画(千葉市)

[2020/10/14 千葉版]
 千葉市は13日、地方卸売市場経営戦略策定業務委託のプロポーザルについて、三菱総合研究所(東京都千代田区)を優先交渉権者とする選定結果を公表した。施設整備の方向性や事業手法、整備スケジュールなどを盛り込んだ再整備基本計画などを検討するもので、委託料は6000万円を上限とする。

 プロポでは、2社の企画提案を審査した。審査委員5人で採点した結果、三菱総合研究所が500点満点中393点の最高得点を獲得したことから、優先交渉権者に選定されている。

 同業務では、老朽化した千葉市地方卸売市場の各施設の状況を踏まえ、再整備水準や方法などを調査・比較・検討し、再整備基本計画をとりまとめ、目指すべき市場の姿と方向性を定める「経営戦略」を策定する。

 主な業務内容は▽現状の調査・分析に基づく目標設定▽市場関係者の意見集約▽再整備基本計画の作成▽基本戦略の策定──など。

 このうち、再整備基本計画では、現状調査分析結果から必要となる敷地面積、建物の適正規模を算定。この結果と既存施設各棟の調査結果から、それぞれの棟において既存改修、改築、他棟へ集約化などの最適な再整備案を作成する。

 改築が有利な場合、敷地内動線や再整備期間中の影響などを検討し、敷地内における施設の再配置を計画する。なお、最適な敷地面積が現在の面積より小さい場合は、再整備後の敷地の有効活用を前提に再配置案をとりまとめる。

 他市場における導入事例調査や民間事業者の意向調査を実施。市PFI導入指針などに基づき、民間活力の導入(PPP/PFI)の可能性を検討するほか、手法ごとの長所短所を比較検討する。

 再整備基本計画案には、再整備後の市場が備えるべき機能や、市場各施設の規模と敷地内配置(規模設定の前提条件、規模などの整理、既存改修・改築・他棟へ集約化など再整備方法の整理、敷地内配置計画・インフラ再整備計画)、実現方策(事業手法、発注手法、財源、整備スケジュール)などを盛り込む。委託期間は2021年11月30日まで。

 美浜区の千葉市地方卸売市場は、1979年に開場。築40年が経過し、施設全体の老朽化が進んでいる。敷地面積は約19万平方m、建物面積は7万4170平方m。主要施設は管理棟(RC造3階建て延べ2569平方m)、青果棟(RC造一部3階建て延べ2万2872平方m)、水産棟(RC造3階建て延べ2万0218平方m)、関連棟(RC造2階建て延べ8142平方m)、エネルギー棟(RC造3階建て延べ2575平方m)など。

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