市役所機能に182億円 新拠点ゾーン 基本計画の素案(松戸市)
[2020/10/13 千葉版]
市では、松戸駅東側の相模台の台地と、それに隣接する公園機能を活用し、新たな市の顔となる災害対応拠点機能を整備することを計画。基本計画の作成にあたっては、19年3月にたたき台を作成し、5月にシンポジウムを開催。また、市民と市の若手職員が、ワークショップを19年8月から6回にわたって開催するなど、松戸駅周辺地域の30年度後の将来をテーマに話し合い進めてきた。
新拠点ゾーンの面積は、官舎跡地・旧法務局跡地などを含んだ約6ha。ほとんどを国有地が占めている。そのため、市では、市の松戸駅周辺の計画的なまちづくり用地として、その実現に向け、財務省と16年6月に、新拠点ゾーンの土地利用検討に関する覚書を交換。土地区画整理事業の実施、および市の公的利用を目的とした用地取得を前提に協議を進めている。
そこで、基本計画素案では、新拠点ゾーン整備基本構想(18年3月策定)をもとに、市をとりまく社会動向やワークショップでの意見などをふまえ、松戸駅周辺におけるまちづくりの方向性、求められる機能、機能を展開する空間形成、整備に向けての考え方や進め方、概算事業費を整理した。
整備スケジュールについては、土地区画整理事業、市役所機能の再編整備、商業・業務・文化機能の整備を3段階で進める。市役所機能の再編整備では、基本構想を20年度にまとめ、基本計画・基本設計を21~23年度、実施設計を24年度、庁舎建設を25~26年度に進める。
概算事業費は、土地区画整備事業や道路・公園整備など基盤整備に約65億円。市役所機能の再編整備に約182億円。自動車駐車場(200台)・自転車駐車場(1500台)整備に約54億円を概算。このうち、市役所機能の再編整備約182億円の内訳は、土地取得約27億円、延床面積3万平方mの施設建設約129億円、地下駐車場(130台)に約26億円を見込んでいる。
商業・業務・文化機能の整備費は今後検討。整備にあたっては、民間事業者とまちづくりに対するヒアリングを実施し、公民の役割分担などについて、実現可能な事業性の検証を進める。