農地設計を12月入札 石巻福地地区/区画整理で第2弾(県東部振興)
[2020/10/9 宮城版]
県東部地方振興事務所は、農業競争力強化農地整備事業で石巻市福地地区のほ場整備を進める。本年度の新規事業で、年内に区画整理の実施設計業務を2件に分け一般競争入札で発注する。1件は8日に開札しており、総合評価を経て落札者を決める。もう1件はこれから公告し、12月に入札する予定。順調に予算が確保できれば来年度に工事着手し、25年度までの事業完成を目指す。全体事業費は10億9600万円を試算している。
福地地区は、追波川周辺に位置する水田で、地区面積が46.5ha、受益(ほ場)面積が38.3ha。区画整理では、ほ場を大区画で整地し直すとともに、延長6.5kmの道路工、延長5.9kmの排水路工、延長5.2kmの用水路工を行う。併せて、揚水機場を1カ所に設け、暗渠排水を整備する。
道路は耕作機械が通りやすいように拡幅する。排水路は排水フリューム、用水路はパイプラインで整備する。暗渠排水はポリエチレン管を用いる予定。区画整理の基本設計業務は、西條設計コンサルタント(石巻市)が請け負った。
農業競争力強化農地整備事業では、本年度の事業費として福地地区に5200万円が予算配分されている。区画整理の実施設計業務は、小福地地区の約9haと、大福地地区の約29haに分けて委託する。本年度はこれ以外に、地質調査業務を指名競争入札で委託する可能性がある。
小福地地区の実施設計業務は、ほ場と揚水機場1カ所の実施設計や、基準点測量、経始測量、地区境界測量をまとめる。予定価格は1945万3000円。8日に開札した。履行期間は2021年3月26日まで。
大福地地区の実施設計業務は、概算業務規模が2000万円で、履行期間が約6カ月となっている。12月に入札発注する。
地質調査業務は、来年1月の入札を予定。概算業務規模に300万円、履行期間に約2カ月を見込んでいる。
県東部地方振興事務所ではこのほか、ほ場整備の事業化に向け、下福田・新田地区(東松島市)の85ha、上下堤・川下地区(同)の114ha、深谷地区(東松島市~石巻市)の410ha、大森地区(石巻市)の180ha、米川地区(登米市)の60ha、沼崎・大平地区(同)の50haで計画調査を進める。
計画調査の期間は、大森と沼崎・大平が本年度まで、上下堤・川下と深谷、米川が21年度まで、下福田・新田が22年度までとなっている。
本年度は「下福田・新田地区ほ場整備基本設計業務」の一般競争入札を1日に開札しており、総合評価を経て近く落札者を決める。月内には「米川地区ほ場整備基本設計補足業務」の一般競争入札も公告する見通し。概算業務規模は300万円。履行期間は約6カ月。