408号2交差点立体を鋼橋 宇都宮土木の宇高バイパス 野高谷125m、テクノは44.3m 地盤改良先行し下部工発注へ

[2020/10/8 栃木版]
 県は、国道408号宇都宮高根沢バイパス2期区間(刈沼町工区)の主要交差点2カ所の立体化に伴う橋梁詳細設計をまとめ、南側の野高谷交差点が橋長125mの上部に鋼3径間連続非合成細幅箱桁、北側の宇都宮テクノ街道は橋長44.3mで上部が鋼単純非合成鈑桁に決めた。県宇都宮土木事務所によると、両交差点とも地盤改良工事が必要としており、切り回し工事を先行。野高谷交差点は2021年度末に北側の下部工の発注を予定しているほか、宇都宮テクノ街道は下り線を先行し、22年度に下部工の発注を想定しているとした。

 野高谷交差点橋梁の下部工は、杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎張出式橋脚2基で構成。支間長は中央部が53m、両側が35mとしている。有効幅員は8.5m×2の分離橋とし、斜角は90度の直交。詳細設計は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。

 地盤改良工事を行うため、すでに切り回し工事を発注。軟弱地盤の改良は21年度にかけて行い、同年度末には北側の橋台1基(A2)と橋脚1基(P2)の発注に備えていくとした。

 野高谷交差点は、北側に近接する宇都宮市道を連続してオーバーパスするため、橋長が125m(支間長124m)と長く設定している。宇都宮市道との立体化工事は今年度に上部工の発注を予定している。橋長が50mのPC単純箱桁。

 宇都宮テクノ街道との立体化橋梁の下部工は、杭基礎(中掘り鋼管杭φ1000)逆T式橋台2基。斜角は75度の斜橋とし、桁長44.1m、支間長が43.1m。総幅員が19.5m(車道8.5m×2車線)で計画した。架設方法にはトラッククレーン架設工法を想定している。詳細設計は、大日本コンサルタント(東京都千代田区)が担当している。

 施工スケジュールは、軟弱地盤を改良するため、切り回し工事を実施。22年度にも下部工事が発注できるよう準備を進めていくとした。立体化工事は下り線を先行する予定。

 宇都宮テクノ街道立体化の南側に近接して盛土区間を横断する農道は、408号4車線化に伴い付替え整備を実施するもの。横断部のボックスカルバートの延長が39m(W5m)で、内空断面で3.7mに舗装幅員3mを施工する計画。

 刈沼町工区2.6kmを含む408号宇都宮高根沢バイパス6.6kmは、2019年度に県公共事業評価委員会で4車線化による事業継続が決まった。刈沼町工区は同バイパス南端に位置し、主要地方道宇都宮向田線現道の野高谷交差点と同バイパス(宇都宮テクノ街道)の2カ所の交差点を立体交差で施工する。

 同評価委の再評価資料によると、事業効果では、▽北関東道真岡ICや東北道矢板ICへのアクセス強化による産業活動の支援▽現道における主要渋滞ポイントの解消と慢性的な渋滞の緩和▽現道交通のバイパスへの転換による交通事故の減少-などを挙げ、宇都宮市や高根沢町に加え、芳賀工業団地と芳賀高根沢工業団地に立地する企業等からは、早期の整備が要望されているなどとしている。

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