取水施設やポンプ補修 亘理で/22年度の事業化へ(県仙台地方振興)
[2020/10/6 宮城版]
県仙台地方振興事務所は、亘理町逢隈田沢地区で、岩地蔵取水口のゲート設備や岩地蔵揚水機場のポンプ設備などを補修する。本年度から2カ年かけて事業計画書を作成し、2022年度に水利施設整備事業の事業採択を目指す。採択後は実施設計業務を委託し、その後に5年ほどかけて工事を進める見通し。
岩地蔵取水口や岩地蔵揚水機場は、県営かんがい排水事業で整備された亘理山元岩地蔵地区の農業用施設。同事業は1968年に着手したため、すでに50年以上が経過し、既存施設が老朽化している。
岩地蔵取水口は、取水ゲートや止水ゲート、予備ゲートなど計12門を備えている。ゲートの大きさは、幅が3~3.5m、高さが1.6~2.55m。計画最大取水量は毎秒12.82立方m。阿武隈川から取水している。
計画ではゲート本体の扉体や戸当たり、巻き上げ機などを補修、または交換する。岩地蔵揚水機場のポンプ設備はモーターポンプ3台。揚水量は最大で毎秒8.165立方m。揚水量を見直すとともに、ポンプのオーバーホール、バタフライ弁やフラップ弁、減速機などの修繕、または交換を実施する。
昨年度は基礎調査を進めるための基本計画作成業務を税抜き450万円で仙台土木設計(仙台市青葉区)に委託した。業務内容は、現地測量や仮設設計、概算工事費の算出など。本年度は事業計画書の作成業務を県土地改良事業団体連合会に委託する予定だ。