矢本駅周辺/月内に指名競争(東松島市)

[2020/10/3 宮城版]
 東松島市は、JR矢本駅周辺地区の都市再整備計画策定業務を今月中旬ごろに指名競争入札で委託する意向だ。矢本駅周辺では、駅舎北側で南北自由通路や交通広場の新設、南側で既存のタクシープールやロータリープールの再整備などを構想しており、これらを都市再整備計画事業として国の交付金を活用しながら進めたい考え。来年10月までに同計画を策定して交付金を要望し、2022年度の事業化を目指す。事業期間は少なくとも4年程度はかかる見込み。
 矢本駅の北側には市営駐車場があり、これを取り壊して南北自由通路や駅前広場を設ける予定。南北自由通路は駅の北側と南側を結んで移動を円滑化するために新設する。橋梁形式と地下式の2パターンを想定しており、JR東日本に基本調査業務を委託して具体化を図る。
 基本調査業務の委託費は、9月補正予算で限度額3500万円の債務負担を設定した。期間は20~21年度。11月までにJR東日本仙台支社やJR東日本東北工事事務所と協定を結び、同業務を委託する。
 駅舎自体もかなり老朽化していることから、JR東日本が南北自由通路の基本調査と併せて、駅舎の改築も検討することが予想される。業務成果は年度をまたいでまとめてもらい、その結果を都市再整備計画に反映させる。
 都市再整備計画には、南北自由通路だけでなく、北側の交通広場や、南側のロータリーの再整備、駅前商店街付近の歩道の石畳化、同駅の近くにある市営北浦住宅の跡地利用などといったことも盛り込む予定。ただし、石畳化や住宅跡地の利用などはまだ検討段階で、最優先事項は南北自由通路の整備となる。
 都市再整備計画の策定業務委託費は、6月補正予算で1000万円を計上していたが、500万円で足りると判明したため、9月補正予算で同額を減額し、新たに限度額500万円の債務負担を設定した。期間は20~21年度。
 債務負担を設定した理由は、JR東日本との協議で業務期間が来年度までと明確になったことや、昨年度に委託した矢本駅周辺交通環境等整備構想策定業務の検討が進み、来年10月の交付金要望に向けた計画策定が行えるようになったことを挙げている。
 矢本駅周辺交通環境等整備構想策定業務は、国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託し、先月末に業務を終えたばかり。この業務では、矢本駅を中心とした8.8haの範囲を対象に、土地の権利調査、市街地の条件整理、交通利用調査などを実施。国道45号沿いの老朽化した市営北浦住宅を仮に撤去した場合にどのような跡地利用が可能かも検討項目に含まれていた。

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