宇都宮土木の宇都宮今市線 大谷橋半断面下り線先行 大谷観音線に歩道設置へ
[2020/10/6 栃木版]
県は主要地方道宇都宮今市線大谷南工区の整備で、一級河川姿川を渡河する大谷橋の半断面施工により下り線下部工に着工した。県宇都宮土木事務所によると、2021年度には下り線上部工を発注、同橋東側で分岐する一般県道大谷観音線は歩道設置に向け、今年度は用地所有者を特定する公簿公図調査に着手するとした。未改修となっていた同橋上流から3kmの姿川についても調節池の計画とともに、今年度には思川圏域河川整備計画の変更を予定している。
大谷橋は、交通量が多く仮設橋を設置しない半断面施工で計画。同工区は大谷橋架け替えに合わせ、東側に近接する一般県道大谷観音線とT字路型の交差点に改善。大谷橋の新橋は、橋長が20.5m、形式をPC単純プレテンション方式床版橋としている。
新橋は現在と同位置にに架け替え、付加車線の設置に伴い幅員が広くなるため、下流側の拡幅する南側を1期、現在の橋梁を撤去し北側架設を2期として工事を進めていく。新橋の下部工は逆T式橋台2基で、右岸側が杭基礎、左岸側は直接基礎。左岸側橋梁取り付け部で、大谷観音線が分岐し交差点の形状を改善するため、東側に切り回しT字路とし、主交通を大谷観音線から今市線に変更する。新橋の幅員は、交差点影響範囲の左岸側が21m、右岸側は17.5mの台形形状となる。
右岸側橋台は、場所内杭(n10本、φ1000)の深度6mで施工。姿川は、大谷橋を境に計画高水流量が変わり、改修を進めている下流側の毎秒120立方mの計画河川幅で新橋の諸元をまとめた。架け替えに伴う橋梁設計と施工計画は、ダイミック(宇都宮市)が担当している。
21年度に南側の下り線上部工、22年度は北側の上り線下部工、23年度には上部工を架設し完了を目指すとしている。
大谷橋は1934年に架設された橋長11mの単純RCT桁橋。幅員が車道のみ5.85mで老朽化している。同県道は城山地区の小中学校の通学路に指定され、交通量の増加ととともに、歩行者の安全を確保するため、76年上流側に幅員1.5mの側道橋を架設している。
交差点は宇都宮市街地方面から大谷観音に向かう車両のために右折レーンを設置。分岐後の大谷観音線には歩道がないため、設置に向け調査に着手するもの。同区間は公図混乱地区で今年度の調査を踏まえ、上り・下り車線のどちらかに決めていくとした。計画延長は県道認定区間の500mを予定し、現在のところ片側2.5mを想定している。