道路67.4億、河川砂防12億円 宇都宮土木20年度事業概要 408号や災害復旧に重点 西川田停車場線で歩道工

[2020/10/3 栃木版]

 県宇都宮土木事務所は、87カ所に81億4500万円を投入する2020年度事業概要と実施予定箇所をまとめた。内訳は、▽総合スポーツゾーンを含む道路・街路事業が59カ所で67億4300万円▽河川砂防事業は27カ所12億0700万円▽ライフル射撃場改善の県教委受託が1億9500万円。408号は真岡宇都宮バイパス終点部の123号交差点の立体化詳細設計、宇都宮高根沢バイパスは宇都宮市道との立体化上部工事を発注。宇都宮市の田川と釜川放水路、上三川町の武名瀬川は防災減災・国土強靭化3カ年プログラムで橋梁架け替えや護岸工、地下コンクリートの修繕など整備の進ちょくを図っていく。新規の西川田停車場線は両側に歩道を確保するため、宇都宮栃木線分岐から600mを14mに拡幅、今年度は用地調査を委託し用地補償に着手していく。 =3面に事業実施予定箇所

 令和元年東日本台風における復旧工事は、田川を主体に10月から約20本の工事を発注。田川では、21年度の改良復旧事業の採択を見据え、宇都宮市街地を挟んで上流側が山田川合流部付近、下流は川田町地先を候補地に調節池を整備。東日本台風と同規模の越水被害を抑止するため、氾濫被害が深刻だった延べ6.5kmにわたり河道掘削を実施する。

 道路事業のうち408号宇都宮高根沢バイパスは、野高谷交差点北側の宇都宮市道との立体化に向け、昨年度の下部工に続き上部工を12月までに発注。橋長が50mで上部形式は単純PC箱桁。野高谷交差点の立体化に伴う橋梁は詳細設計を固め、橋長125mの鋼3径間連続非合成細幅箱桁(合成床版)に決めた。幅員は上下線8.5m×2とし、下部工が杭基礎逆T式橋台2基と杭基礎張出式橋脚2基で構成。道路の切り回しや地盤改良工事を先行、21年度末の下部工発注を目指す。

 宮環の上戸祭ICは、高架橋の橋長が419.7mの鋼4径間連続箱桁と鋼5径間連続鈑桁の2タイプで構成。今年度は桁架設に着手するため、影響部の信号機を移設する。交通規制手法では、交通量が大幅に減る夜間施工に変更するとともに、迂回ルートによる誘導を止め、南側片側2車線を交互通行にして、交通を処理するとした。

 総合スポーツゾーン関連整備では、バス発着所を設置する北西側入り口付近に宇都宮市では初めてのラウンドアバウトを設置。西川田駅や新スタジアム方面、周回道路等とあわせ路線が集中するため、交通流の円滑化を図ることが目的。

 通称・大谷街道(3・2・101大通り)は、幅員30mの4車線に拡幅する事業。12年度から桜2丁目交差点西側に加え、同交差点南側の宇都宮栃木線についても睦町交差点まで延べ1055mの拡幅整備に着手。17年度からは大谷地区スマートICへのアクセス道路として駒生工区を立ち上げ、今年度から駒生II工区も認可になるなど、国庫補助を活用し用地補償や工事の進ちょくを図る。桜工区は宇都宮栃木線電線類共同溝工事の進ちょくを図り、拡幅に伴い桜小学校前歩道橋を付替える。

 宇都宮今市線と大谷観音線との交差点部の改善を含む600mを拡幅する大谷南工区は、自歩道の見直しにより交差点部東側の修正設計を行った。同区間の姿川を渡河する大谷橋は、架替えに伴い交通を確保し半断面ずつ施工する。新橋の橋長は20.5mで、上部形式をプレテンション方式PC単純床版桁。下部工は逆T式橋台2基とし、右岸側を杭基礎、左岸側が直接基礎。下流側から半断面施工に着手、すでに日光方面の下り線下部工に着工、21年度には上部工を発注する見通し。

 宇都宮真岡線上桑島工区2000mは、家屋が連たんする狭あい区間の対策にバイパスを整備する。17年度に平面図化、今年度は予備設計の修正を踏まえ、ルートを確定していく見通し。南北で交差し一部重用する下岡本上三川線との法線や沿道の瑞穂野北小学校への通学環境を考慮。宇都宮市道との交通ネットワークも考慮しながら最適なバイパスルートを検討していく。

 河川事業のうち上三川町の武名瀬川は、国道352号野田橋の架け替えに着手。橋長16.7m(W22.55m)の単純PCプレテンション方式中空床版桁で、4車線を確保した上下線分離橋。工事の完了は22年第1四半期を予定し、引き続き23年度には上流側境橋に着手していく見通し。

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