利根川流域治水中間案 思川、巴波川で堤防や掘削 ソフト対策 水位計やカメラ設置

[2020/9/26 栃木版]
 利根川上流流域治水協議会が書面開催で行われ、利根川・江戸川流域治水プロジェクトにおける利根川上流流域治水の中間とりまとめ案が提示された。同案には国の河川対策のほか、各県の河川対策を盛り込んだ。本県は利根川上流区間、思川圏域、巴波川圏域を対象に堤防整備、調節池整備、河道掘削、排水施設の整備、雨水流出抑制施設の設置などハード対策に加え、ハザードマップ整備促進、危機管理型水位計や簡易型河川監視カメラの設置などソフト対策を盛り込んでいる。

 同協議会は、近年頻発する激甚な水害や気候変動による今後の降雨量の増大と水害の激甚化・頻発化に備え、集水域から氾濫域にわたる流域全体のあらゆる関係者が協働して、流域全体で水害を軽減させる治水対策(流域治水)を計画的に推進するために設立。協議会では、河川整備計画に基づく河川整備やダム整備などの取組み、被害の防止・軽減への対策を検討していくとしている。

 河川における対策では、堤防整備、調節池整備、河道掘削などを実施。ソフト対策では、ハザードマップやまちごとハザードマップの整備促進、危機管理型水位計や簡易型河川監視カメラの設置などを実施。流域における対策では、下水道等の排水施設の整備、雨水流出抑制施設(防災調節池、校庭貯留、水田貯留など)、開発行為に対する雨水貯留・浸透施設の設置義務付け、立地適正化計画の見直しなどを挙げている。

 栃木県・茨城県・千葉県・埼玉県・群馬県にまたがる利根川上流区間において本県では、県南の県境付近の、小山市・栃木市・野木町の思川・巴波川・渡良瀬川・渡良瀬遊水地等が同区間に含まれている。本県該当区間では、堤防の整備などを進めるとしている。

 思川圏域において、小山市の思川では、河道掘削などを実施。小山市の豊穂川では、堤防整備や河道掘削などを実施。下野市の姿川では、堤防整備や河道掘削などを実施。鹿沼市の大芦川では、堤防整備や河道掘削などを実施。鹿沼市の小藪川では、堤防整備、調節池整備、河道掘削などを実施。鹿沼市の武子川では、堤防整備や河道掘削を実施。鹿沼市の黒川では、堤防整備や河道掘削などを実施。鹿沼市の行川では、堤防整備や河道掘削などを実施する。

 巴波川圏域において、小山市の杣井木川では、排水機場整備や調節池整備などを実施。小山市の巴波川では、堤防整備、遊水地整備、河道掘削などを実施。小山市や佐野市の永野川では、堤防整備や河道掘削などを実施する。

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