建替へ基本計画 舞浜ポンプ場 複合的な土地利用も(浦安市)
[2020/9/19 千葉版]
浦安市下水道課は18日、舞浜ポンプ場基本計画策定業務の委託事業者を選定する指名競争入札を公告した。ポンプ場の建替に向けて、公共施設との複合的な土地利用や配置を含めて検討、施工方式や事業スケジュールをまとめてもらう。予定価格は1469万6000円(税込み)。履行期限は2021年3月12日まで。10月6日に開札する予定だ。
首都高速湾岸線の高架そばに位置する舞浜ポンプ場(舞浜2-21-424)は、1989年3月に竣工。耐震性能が不足しており、耐震補強に高額な費用が必要となることが判明している。特に、地盤支持層が深度70m以上で、既存施設を支持している杭についても約10m程度であり、基礎の補強が現工法で現実的に困難とされている。
また、近年の流入実績と計画との乖離が生じていることや、今後の民間開発による水量の増加などが懸念されるため、将来計画を見据え計画水量を見直した。
そこで、同業務では、今後、変更予定の全体計画に反映することを前提に、計画水量の検討結果を踏まえ、建替に向けた施設内容を検討、概算事業費を算出し、建替案と耐震補強案を比較検討してもらう。
また、舞浜地区周辺の土地利用状況から、ポンプ場の配置検討と合わせて、公共施設との複合的な利用についても検討する必要があり、舞浜ポンプ場と公共施設の複合的な土地利用や配置検討について、利便性や市民の導線、維持管理条件、経済比較について検証し、総合的に優れた案を選定する。敷地面積は約3500平方m。
検討対象施設の排除方式は、分流式を想定。計画汚水量は、現行全体計画値が1分当たり21.10立方m、同業務採用値が同28.86立方m。現況揚水能力は同33.3立方m。
主な業務内容は▽調査(資料の収集、現地踏査、地下埋設物調査、公私道調査)▽ポンプ場基本計画(現地踏査、基本条件の確認、施設計画、配置計画の検討、施工方式の検討、概算工事費の算出、建替案と耐震補強案の比較検討、事業スケジュール作成、基本計画図書作成)▽照査──など。
施設計画の策定にあたっては、既存施設を供用させながら建替後の施設計画を検討、各種平面図や縦断図を作図する。建替後の既存施設は不要となるため、今後予測される再建替時のスペースについても検討する。
用地西側には、他企業建築物(東京電力舞浜調整所)が近接しており、建替時の施工を配慮して、西側敷地境界線の離隔を設定。同敷地の管理者などに、制約条件などに関する協議も合わせて実施する。
耐震補強案は、すでに算出しているが、概略であるため、建替案と比較するためには、補強に伴う概算工事費の精度向上なども必要となるとしている。