河川計画検討をプロポ 鳴瀬川水系と北上川水系(北上川下流)
[2020/9/4 宮城版]
国土交通省北上川下流河川事務所は、鳴瀬川水系河川計画等検討業務と、北上川水系河川計画等検討業務をそれぞれ簡易公募型プロポーザルで委託する。鳴瀬川水系では河川整備基本方針の検討など、北上川水系では気候変動を踏まえた治水対策の検討などを行う。3日付でプロポ2件の手続きを公告した。24日まで参加表明書や技術提案書を受け付ける。
河川の状況は変化するため、毎年、河道分析の評価検討などを委託している。3日付でプロポを公告した2件の業務も、主に直轄河川管理区間を対象とした河道分析評価などを行う。ただし、近年の気候変動を踏まえ、新たな検討事項も加えた。
鳴瀬川水系の業務では、河道分析評価や河口部地形変形評価、鳴瀬川水系河川整備基本方針を検討するほか、吉田川河道掘削による分析評価を実施する。
河川整備基本方針は、河川整備計画の上位計画となる。同事務所では、昨年度の東日本台風で吉田川の堤防が決壊するなどの被害を受けたため、本年度から鳴瀬川水系河川整備計画の変更に向けた検討を始めている。そのため、上位計画の基本方針についても検討する。
北上川水系の業務は、県内の直轄河川管理区間が対象で、河道分析評価や新江合川分派方式、気候変動を踏まえた治水対策を検討するとともに、江合川河道掘削モニタリングを実施する。特に気候変動は、豪雨が増えているため、流域治水の観点も踏まえながら対策を検討する。
業務の履行期間は2件とも2021年10月29日まで。プロポの参加資格は、単体企業か設計JVで、東北地方整備局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。
技術提案を求める評価テーマは、鳴瀬川水系が「近年の洪水を踏まえた鳴瀬川水系河川整備基本方針の検討における留意点」と「これまでの改修事業における吉田川河道掘削分析評価の留意点」の2項目で、北上川水系が「気候変動を踏まえた北上川水系における治水対策の検討の留意点」となっている。