日建・システム環境JVに 新病院の基本計画・設計(千葉市)
[2020/9/4 千葉版]
千葉市病院局は3日、「千葉市立新病院整備基本計画策定支援及び基本設計業務委託」の簡易公募型プロポーザルについて、優先交渉権者に日建設計・システム環境研究所共同事業体を選定したことを明らかにした。業務委託料は2億円(税込)を上限とする。
プロポでは、日建設計・システム環境研究所共同事業体のほか、久米設計・病院システム設計共同企業体と佐藤総合計画・アイテック基本計画・設計共同体が一次審査を通過している。
同業務では、基本構想に基づき「千葉市立新病院整備基本計画」を策定するため、専門的な技術・豊富な経験を生かした支援するとともに、基本計画に基づいて、新病院の基本設計を検討していく。
具体的な業務内容は▽基本計画の策定支援▽市立病院の現状調査・分析・検討▽実施設計以降の発注方式に関する検討支援▽市立病院職員に対する意向調査の実施▽基本計画策定や基本設計に当たっての合意形成支援▽関係機関への協議・申請が必要な場合の添付書類、その他会議や説明会の資料作成支援──など。履行期限は2021年9月30日まで。
このほど策定した「千葉市立病院再整備基本構想」をみると、建設予定地は美浜区若葉3丁目1番26に位置する幕張新都心若葉住宅地区の小学校・公益施設用地5.3ha。このうち、住宅地区からの動線を考慮した位置を小学校用地、これを除いた公益施設用地を建設予定地に想定している。
新病院に必要な病床数は380~430床を見込んでいるが、人口減少なども見据え、病床数の最適化を図る方針だ。
診療科目は、現海浜病院の診療科目を原則維持する方針。現在の診療科目は内科、脳神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、感染症内科、糖尿病・代謝内科、内分泌内科、小児科、小児科(新生児)、小児外科、外科、消化器外科、乳腺外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、心臓血管外科、泌尿器科、産科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線治療科、放射線診断科、麻酔科、病理診断科、救急科の29科となっている。
整備手法は、直接施工方式(従来方式)、DB方式、ECI方式を中心に検討を進めていく。概算事業費は、近年の公立病院の整備事例から建築単価を算出し、400床で試算。その結果、事業費は257億円程度、病院本体工事費は193億円程度を概算している。
今後の事業スケジュールをみると、基本計画や基本設計の成果を踏まえ、21年度に実施設計に着手する。22年度の着工、遅くとも25年度上半期までの開院を目指す。