三橋病院が建替へ 千葉地域医療構想調整会議
[2020/9/4 千葉版]
千葉地域医療構想調整会議(会長・斎藤博明千葉市医師会会長)の今年度初会合が、千葉市内で開かれた。医療機関ごとの具体的な対応方針や千葉市立病院の再整備などについて協議し、医療法人三橋病院(千葉市中央区)が90床規模で建て替えを計画していることが分かった。
この会議は、県の保健医療計画を踏まえ、千葉地域における関係者の連携を図るとともに、医療法の規定に基づき地域医療構想を推進するために必要な事項を協議することを目的としている。
2025年に向けた医療機関ごとの具体的な対応方針をみると、三橋病院と千葉市立海浜病院(千葉市美浜区)で整備計画書、昭和の森クリニック(千葉市緑区)と千葉市立青葉病院(千葉市中央区)で内容変更報告書の提出があった。
その概要をみると、医療法人三橋病院は、三橋病院の慢性期病床を71床から90床に増床する計画。療養病床では稼働率が90%を超えており、患者の受け入れが困難な場合があることから、病院を建て替えることによって、地域支援を行う慢性期医療の拠点として、高齢者医療や在宅医療の機能強化を目指す。
また、同法人の昭和の森クリニックでは休棟している19床の病床を融通し、無床診療所とする予定だ。
海浜病院と青葉病院については、千葉市病院局が千葉市立病院の再整備構想の概要を説明した。新病院開院時の病床数について、基本構想では、2030年時点での新病院の1日当たりの入院需要を319人以上と想定しており、地域の医療需要に応えるため、380~430床程度の病床が必要としている。
しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大による社会情勢の変化などにより、将来の医療需要に対する不確定要素も多くなっていることから、2025年度の開院時は、青葉病院から40床移行する分を加え、333床程度での開院を見込んでいることを明らかにした。
なお、今年度の地域保健医療連携・地域医療構想調整会議は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、関係者による協議が必要と思われる場合を除き、書面開催を基本とする方針が示された。