さくら市 西側園路整備へ21年度設計 お丸山公園 下期に温泉施設解体

[2020/8/29 栃木版]
 さくら市は、お丸山公園(喜連川5478-1ほか)における、にぎわい創出と魅力向上に向けたサウンディング型市場調査を実施。調査結果を基に今後の方針をまとめ、老人福祉センター(温泉施設)は今年度下半期にも解体し、スカイタワーは電波塔として活用を継続する。西側園路等は、2021年度に実施設計、22年度以降に工事を行うとした。老人福祉センター跡地については、民間活用も検討していくという。

 お丸山公園は、昭和初期にサクラの植樹等が行われて公園化され、遊歩道、老人福祉センター(喜連川温泉)、展望台(スカイタワー)などを整備してきたが、11年3月の東日本大震災で被災。市は、震災前ににぎわっていたお丸山公園について、民間活力による利活用に向け、公募に必要な諸条件を把握するため、民間事業者との対話を通じてノウハウ・アイデアの提案を受けることとした。

 調査対象は、敷地西側の「さくら安らぎゾーン」(A1.05ha)。同ゾーン内には、駐車場のほか、被災して閉鎖中の老人福祉センターやスカイタワーが所在している。

 調査結果によると、老人福祉センターは、▽修繕、リニューアル後、温泉施設として再利用▽施設の解体・撤去▽解体撤去後、跡地に自然派カフェや自然食を提供する小屋型宿泊、またはハイセンス宿泊施設を整備-を提案。

 スカイタワーは、▽安全面に配慮し、ランドマークとして残す▽修繕して展望スペースを活用▽壁面を生かし、ボルダリング施設として活用-の提案。建物の改修や撤去等については、市主体で行う等の意見が出されている。

 老人福祉センターについては、撤去したほうが有効に活用できるとする一方、施設を撤去せず改修する場合には市が主体で行う必要があるとした。スカイタワーは、安全に配慮しつつ、お丸山公園のランドマークとして残したほうがよいという意見を多く確認した。

 提案を受け市は、お丸山公園再生基本計画の方針の一部を見直し、今後の方向性を設定。新設の西園路のバリアフリー化や、震災で失われた施設で需要のあるものは新しく整備する方針は変更しないとしたものの、老人福祉センターは活用せずに解体。トイレは、新設することとした。老人福祉センター解体撤去後の土地利用については、民間活用の可能性を継続調査するとしている。

 今後、各施設等の整備について、西側園路等のさくら安らぎゾーンの整備は事業計画(桜の見本園)を再検討し、21年度に実施設計、22年度以降に工事を行う。老人福祉センターは、下半期に解体工事を行うとした。

 トイレは、22年度以降にさくら安らぎゾーンの整備に合わせて新設する。スカイタワーは電波塔として活用を継続するとし、タワー前の塀は公園全体の整備に合わせて撤去し簡易なフェンスを設置。管理棟も、必要性を検討するとしている。さくら安らぎゾーン北側の自然ふれあいゾーンは、20~21年度にかけて平地林管理事業を実施。20年度に間伐等、21年度に植栽を行うとした。

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