検討委が市長に報告 旧庁舎跡地の活用へ(習志野市)
[2020/8/26 千葉版]
市旧庁舎跡地活用検討委員会は知識経験者や地域住民らで構成している。2018年11月に設置し、これまで6回会合を開き、旧庁舎跡地の将来にわたる持続可能なまちづくりに資するために、財源化を前提とした有効活用に向けて調査・検討を進めてきた。
吉田委員長は、市の公共施設のあり方を尊重し、委員の意見を列挙する形で報告書をとりまとめたことを説明し、「市民にとってより良い方向へ導いてほしい」と求めた。
宮本市長は、報告書について「地元に根差した意見が集約されている」と話し、「今後、合意形成や理解を求め、市の持続可能な行財政運営にしっかり役立てていきたい」と意気込みを語った。
検討報告書の概要をみると、旧庁舎跡地の活用を検討する上での基本的理念として「~人が集まり、留まり、つながる~みんながいきいき活躍できる空間であり、多世代で賑わう習志野市の魅力を発信する場所」と提案。
基本的理念を具現化するため、[1]習志野市民だけでなく、市外からも多くの人が訪れる魅力ある場所[2]多世代が交流する、賑わい溢れる場所[3]産業の活性化につながる仕掛けがある場所[4]音楽や美術をはじめとする芸術・文化を育む場所──の4項目を提案している。
旧庁舎跡地の所在地は鷺沼1-1-1。敷地面積は1万0552平方mで、用途地域は第二種住居地域。建ぺい率60%、容積率200%となっている。1964年竣工の旧庁舎は、2011年3月に発生した東日本大震災により甚大な被害を受けたことで、庁舎として使用が不可能となった。現在、解体工事が進められており、22年度にも全ての工事が完了する予定であることから、23年度以降、具体的な活用を開始する方針だ。