築堤設計2件が落札 鳴瀬川中流/山王地区は三協技術(北上川下流)
[2020/8/20 宮城版]
国土交通省北上川下流河川事務所は、鳴瀬川中流地区(大崎市)の築堤詳細設計業務2件について、7日に一般競争入札を開札し、総合評価を経て19日付で落札決定した。1件は水越上流・下中ノ目地区でウヌマ地域総研(仙台支社・仙台市泉区)が1636万円で落札。もう1件は山王地区で三協技術(仙台市青葉区)が1640万円で落とした。
水越上流・下中ノ目地区は、左岸の延長1km区間と0.7km区間の築堤詳細設計や河川測量をまとめる。山王地区は、右岸の0.3km区間と1km区間の河川測量や築堤詳細設計、付け替え道路の詳細設計を作成する。履行期間は2件とも2021年2月19日まで。
鳴瀬川中流地区の築堤に向けては、昨年3月にも練牛地区2.4km、練牛・塩釜地区2.2km、塩釜地区2.4km、水越下流地区1.9kmの4件に分け、一般競争入札を開札し、詳細設計業務を委託した。この4地区は美里町内に位置する。
鳴瀬川中流の築堤に当たっては、吉田川の河道掘削で発生した土砂を有効活用する。この築堤や河道掘削は、吉田川の「新たな水害に強いまちづくりプロジェクト」の一環で実施する。同プロジェクトでは、昨年の東日本台風で甚大な被害を受けたことを踏まえ、国と県が連携し、5~6年をかけて治水対策を進める。
国の総事業費は約267億円を試算しており、うち約241億円を河川大規模災害関連事業に充て、2019~24年度の6カ年で築堤などを行う。今回の詳細設計もこの河川大規模災害関連事業に関連した業務となっている。