球場整備DB公告 国府台公園 提案価格27億円(市川市)
[2020/8/12 千葉版]
市川市スポーツ課は、国府台公園野球場の整備事業者を選定する公募型プロポーザルを公告した。築70年が経過した球場の全面改築に伴う設計・施工、解体工事、工事監理を一括して委託する。上限提案価格の総額は27億円(税込み)。履行期限は2023年3月22日までの約27カ月。
国府台公園野球場(国府台1-6-4)は1950年に開設。公園内の施設のなかでは最も古く、施設の老朽化や機能不足などの課題を抱えている。そこで、19年12月から使用を中止。建替に向けた実施設計業務を協和コンサルタンツ(千葉営業所・千葉市稲毛区)に委託、20年度の当初予算では、20・21年度で総額44億8800万円の継続費を設定していた。
その後、市では、新型コロナウイルス感染症の広がりなど新たな状況を踏まえ、計画の見直しに着手。予算を大幅に縮減、建築物は延べ約4646平方mから約2150平方m規模に、観覧席は3145人から1800席以上に縮小することにした。
要求水準書の詳細をみると、基本方針には▽情報通信技術の活用と新しい生活様式に対応した施設整備▽プロスポーツの実施できる施設計画▽ナイター照明設備の設置──など8つを設定。
業務項目は▽既存野球場および付属棟の解体▽野球場の新築▽外構整備(周回路整備、植栽整備、埋設配管整備)──。
具体的な業務内容は▽設計(事前調査、基本設計・実施設計)▽施工▽工事監理──など。再整備は、19年2月にアスコ大東(現社名・日本インシーク、千葉支店・千葉市中央区)がまとめた、野球場を含む国府台公園の再整備に伴う基本設計にもとづいて進める。
新設する野球場の構造はRC造・S造など。規模は3階建て延べ約2150平方mを想定。建築面積は約1100平方m。外構整備の面積は約3500平方m。
野球場の基本的要件は、フィールドサイズは両翼95m、センターは122m以上。スタンド観覧座席数は1800席以上、スタンド屋根範囲座席数は500席程度とする。グラウンドは、全面人工芝とし、一部アンツーカ舗装とする。管理人室内には、建物全体の監視制御装置および中央監視設備を設置する。
参加資格は、単独企業または特定建設工事共同企業体(特定JV)。単独企業および特定JVの代表構成員には、施工実績として、05年4月以降に国または地方公共団体が発注した延床面積2000平方m以上の野球場建設工事を、建築一式工事で元請として施工した実績を求めている。
参加申請を27日まで受け付け、1次選考を9月9日に実施し、技術提案書を提出できる上位5者を選定。技術提案書を10月12日まで受け付け、2次選考を16日に実施、結果通知書を28日に発送する予定だ。
同公園は約7.5haの運動公園で、屋外施設は1953年に完成した陸上競技場と、50年完成の野球場、屋内施設では73年完成の大小の市民体育館や柔剣道場、トレーニングルームなどがある。
国府台公園の再整備に伴う基本計画によると、現在ある野球場や陸上競技場、体育館、北側児童公園の位置を変更しないことや、園内の歩車分離、都市公園と各スポーツ施設の機能向上、整備工事は劣化状況と利用計画を踏まえて段階的に実施することなどを基本方針として設定。運動施設として▽野球場▽陸上競技場▽市民体育館▽その他スポーツ──の4ゾーン、公園機能は▽緑地・休憩▽中央広場▽児童公園・広場▽駐車場──の4ゾーンの計8ゾーンを配置するとしている。