汚泥再生処理センター DB方式で建設工公告 日量67kl(南房総市)
[2020/8/4 千葉版]
南房総市は3日、汚泥再生処理センター(仮称)の建設工事について、事業者を総合評価方式で選定する一般競争入札を公告した。設計・施工一括発注(DB)方式を採用し、御庄地区に日量67kl規模の施設を新設する計画。9月1日まで参加表明書を受け付ける。基本計画策定・整備事業者選定支援等業務は日本環境衛生センター(川崎市川崎区)が担当。
汚泥再生処理センター建設工事については、総額33億4884万円の継続費を設定。年割額は、21年度5005万円、22年度12億9371万円、23年度20億0508万円となっている。
同市の千倉衛生センターと鋸南地区環境衛生組合の堤ケ谷クリーンセンターの老朽化に伴い、両施設を統合した、新たな汚泥再生処理センターを建設する計画だ。
建設計画地は御庄地区の敷地面積1万6540平方mで、建設用地は9000平方m以上を見込んでいる。1日当たりの計画処理量は、し尿21kl、浄化槽汚泥46klの計67klを想定。年25立方mの有機性廃棄物(生活雑排水共同処理施設汚泥)も処理する。
処理方式をみると、水処理は「高負荷脱窒素処理方式+高度処理方式」または「膜分離高負荷脱窒素処理方式+高度処理方式」。資源化は助熱剤化とする。
一般競争入札の参加資格要件は、清掃施設工事の特定建設業の許可を受けていることや、市建設工事等入札参加資格者資格者名簿で清掃施設工事の格付がA等級であることのほか、施工実績などを求めている。
9月1日まで参加資格審査申請書類、10月28日から30日まで技術提案書や工事費見積書をそれぞれ受け付け、21年3月中旬の工事価格入札、下旬以降の結果通知を予定している。工期は21年6月から24年3月までを設定。ただし、新施設の竣工は23年12月を予定している。
同市では、し尿や浄化槽汚泥について、外房地区の処理を市の千倉衛生センター、内房地区の処理を鋸南地区環境衛生組合の堤ケ谷クリーンセンターで実施している。
両施設とも主要設備の基幹整備や計画的な補修・更新によって、合理的な施設運営を行ってきた。稼働開始から30年以上を経過し、施設の老朽化や搬入状況の変化による処理機能への影響など、多くの課題を抱えている。また、現在も合併前の処理体制を継続している状況であり、施設の集約化による効率的なし尿処理体制の構築が求められている。
これらの課題を解消し、より効率的・効果的なし尿処理を実施するとともに、循環型社会形成推進に寄与することを目的として、新たに有機性廃棄物リサイクル推進施設(汚泥再生処理センター)を建設し、施設の集約化を図っていく方針だ。