村田で坪沼川を改修 河道計画1.2km委託へ(県大河原土木)
[2020/8/5 宮城版]
県大河原土木事務所は、村田町菅生地区で一級河川名取川水系坪沼川を河川改修する。本年度から5年程度かけ河道掘削や護岸整備などを進める計画。対象範囲は、県道名取村田線の舘大橋から、農免道の菅生農道橋までに至る延長1.2km。この1.2km区間の河道計画検討と、うち下流側0.6kmの護岸詳細設計を一括して委託するため、3日付で「坪沼川河道計画検討業務」の一般競争入札を公告した。27日に開札する。
菅生地区を貫流する坪沼川は、昨年10月の東日本台風で広範囲が浸水被害を受けたため、河川整備計画が未策定の舘大橋~菅生農道橋で、県単事業により河川改修を進める。この10年間で少なくとも2~3回の浸水被害が発生していることから、当面は東日本台風クラスの豪雨に対応できるほどの流下能力は確保できないまでも、毎年発生するようなゲリラ豪雨には対処できるようにする考え。
現状の坪沼川は、基本的に掘り込み式で、背後に農地がある所は堤防状になっている。幅は狭い所で10m程度。下流側は東北自動車道の菅生パーキングエリアと、県道名取村田線に挟まれた場所を流れており、川底から天端までの高さが2.2mとなっている。河川改修で河道掘削や護岸の設置などを進め、河道の断面を広げる。
上流側は部分的にブロック積みやかごマットなどが施されている状態。この上流側の延長約0.6kmに関しては、先行して河道詳細設計業務をテクノ東北(仙台市泉区)に委託し、護岸の詳細設計をまとめている。本年度の下半期には一部区間の工事を発注し、河道掘削や護岸整備に着手する見通し。
上流側を先行整備するに当たっては、下流側も含めた河道計画を検討する必要があるため、今回「坪沼川河道計画検討業務」を委託する。予定価格は1729万9000円。履行期間は2021年3月26日まで。
入札の参加資格は、県内に事業所を置き、建設コンサルタント(河川、砂防および海岸・海洋)A等級であることなど。24日まで参加申請、25~26日に入札書を受け付ける。総合評価技術資料の提出期限は26日となっている。