清水建設グループに DBO方式 複合施設の整備運営(香取市)
[2020/7/30 千葉版]
香取市は29日、佐原駅周辺地区複合公共施設整備・管理運営事業について、一般競争入札の開札結果を公表した。施工能力評価型総合評価方式で選定を進めた結果、清水建設グループが50億8960万円(税抜き)で落札した。実施設計業務および施工業務、維持管理・運営業務等を一括して行うDBO方式により複合的施設を整備、2023年の開館を目指す。
50.8億円で落札
今回の一般競争入札では、清水建設グループと、戸田建設グループが入札書類を提出。佐原駅周辺地区複合公共施設整備事業総合評価技術審査会で審査した結果、清水建設グループが258点.91点の最高総合評価値を獲得したことから、落札者に決定した。
同グループの、グループ名は「いきいきかとりコンソーシアム」。代表企業は清水建設・千葉支店。構成企業は、INA新建築研究所、石井工業、三菱電機ビルテクノサービス・首都圏第一支社千葉支店、シダックス大新東ヒューマンサービスの4社となっている。
当初、6月の開札を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い入札期間を延長、28日に開札した。事業期間についても1カ月延長し、施設整備期間が事業契約締結日の翌日から23年3月28日まで、維持管理運営期間が23年3月29日~38年3月28日までの15年間となっている。
整備予定地は、佐原駅周辺地区の清見屋跡地(佐原イ134-3ほか)。敷地面積は9657平方m。区域は区域区分非設定都市計画区域。用途地域は商業地域。建ぺい率は80%、容積率は400%。 延床面積は、複合公共施設棟5820平方m、倉庫棟50平方m。市が想定している、機能および構成は、観光情報発信施設(50平方m)、子育て世代支援施設(406平方m)、図書館(936平方m)、公民館機能(1426平方m)、テナント(840平方m)、メインエントランス(190平方m)、共用部分(1972平方m)──など。複合公共施設棟については、5%以内の増および1%以内の減を認める。
基本コンセプトは▽複合化のメリットを最大限活かした場づくり▽新たな賑わいと魅力を発信する場づくり▽コミュニティ活動・多世代交流の促進を図る場づくり──の3つを設定している。
主な業務内容は▽施設整備(事前調査、設計、建設工事、工事監理、周辺家屋影響調査、電波障害調査、各種申請、備品等調達)▽維持管理(建物・建築設備保守管理、外構保守管理、清掃衛生管理、警備)▽運営(開館準備、指定管理エリア運営、駐車場運営、事業者提案による任意の運営業務)。
整備事業者の選定にあたっては、入札参加者から提出された技術提案書を評価し、技術評価点を算定。その技術評価点と別途入札価格により換算した入札価格評価点を合算した総合評価値の最も高い参加者を落札者として決定した。
基本契約は、構成企業すべてと締結。設計・施工・工事監理および維持管理・運営については、各工種の代表企業1社と契約を結ぶ予定。
基本設計はINA新建築研究所(東京都文京区)、事業者募集支援アドバイザリー業務は佐藤総合計画(東京都墨田区)が担当している。