道の駅を来月公告 建築と設備、外構を一括(南三陸町)

[2020/7/31 宮城版]
 南三陸町は、道の駅(震災伝承施設)の新築工事について、建築・機械設備・電気設備・外構を一括し、来月に一般競争入札を公告する意向だ。町議会9月定例会で工事請負契約の承認を得て、10月の着工、来秋の完成を目指す。工事費と工事監理業務委託費は、6月補正予算で債務負担分も合わせ9億8100万円を盛り込んでいる。
 道の駅は、志津川地区の「南三陸さんさん商店街」を含む1・3haの敷地に整備する。すでに同商店街は開業済みで、そこから歩行者専用道路を挟んだ北側の敷地約1・1haを活用し、S+木造平屋一部2階建て延べ約1000平方mの建物や、駐車場などを整備する。
 建物内には、震災伝承スペースや展望デッキ、交通情報と観光情報の発信スペース、トイレなどを配置し、ペレットストーブを備え付ける。震災伝承施設には▽ラーニングセンター▽アーカイブセンター▽交流センター──の機能を確保する。
 ラーニングセンターは、震災体験に関する展示やWEBサイトとの連動、複数のアート空間で構成。壁面や床面に投影させる映像で震災の被災状況や防災などを学べるようにする。
 外構工事では、約60台程度の駐車場や、駐輪場、交通ターミナル、緑地などを整備する。全体工期は約1年間を想定している。
 6月補正予算では、道の駅建設事業として、工事費に2億8700万円、工事監理業務委託費に700万円を計上するとともに、2020~21年度で限度額6億8700万円の債務負担を設定した。
 道の駅施設の基本・実施設計業務は、外構と一括し隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)に委託しており、今月いっぱいまでかけてまとめることになっている。
 道の駅の指定に向けた国土交通省への申請は、年度内に実施する。

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