都市再開発で方針案 新津田沼駅南口の5.3ha(習志野市)

[2020/7/21 千葉版]
 習志野市都市計画課は、津田沼駅周辺地区における都市計画都市再開発の方針案をとりまとめた。新京成電鉄(鎌ケ谷市)による新津田沼地区開発計画を受け、イトーヨーカドー津田沼店などを含む新津田沼駅南口地区約5.3haで、おおむね5年以内に土地区画整理事業を実施。民間活力の導入による商業・業務施設の更新、公園やバス乗降場、駐車場などを整備する方針を示している。方針案の縦覧を開始しており、意見を31日まで募る。
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バス乗降場など計画

 4代目となる現在の新京成電鉄「新津田沼駅」は、1968年に移転完成。70年代に入ると、駅周辺では商業施設などの整備が急速に進んだ。現在では、それら商業施設の多くが老朽化、少子高齢化などに伴う新たな施設ニーズへの対応が求められている。そのため、同社では、同地区のブランド向上や地域貢献への寄与を目的とした再開発を計画。同社「中期経営計画」(19~21年度)では、重点施設の一つとして開発計画の策定を掲げている。そこで、市では、同社の意向を受けて、あらたに「都市再開発の方針」を策定することにした。

 同計画では、津田沼駅周辺地区(約13.5ha)を、計画的な再開発が必要な市街地「1号市街地」に、1号市街地のうち、新津田沼駅南口地区(約5.3ha)および津田沼駅南口地区(約4ha)を特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき「2項再開発促進地区」に設定。市街地開発事業や地区計画などにより、土地の高度利用および都市機能の更新を図るための方針を定めている。

 方針の詳細をみると、新津田沼駅南口地区については、津田沼駅南口地区と連携し、交流創出・回遊性・交通結節点などにも配慮した商業・業務・居住機能などの形成を促進する。また、商業・業務機能などの集積を図り、秩序ある土地の高度利用、周辺の都市機能と調和した居住機能の適正配置を図る。

 また、建築物の更新方針には▽民間活力の導入により、商業・業務施設を更新▽耐震化などの促進により防災機能の向上および安心・安全な市街地を形成──の2項目を設定している。

 同地区の地権者は、同社のほか、同市、神社、民間ビル所有者の4者。同社所有の施設は、イトーヨーカドー津田沼店が入居する津田沼12番街ビル(77年竣工)、17年に取得したmina津田沼が入居する津田沼14番街ビル、新津田沼駐車場ビル(79年竣工)、コナミスポーツクラブが入居する津田沼19番街(84年竣工)。このほか、同地区には、津田沼1丁目公園(整備済)や八坂神社が位置している。

 整備施設には、公園や公共交通(バス)乗降場、駐車場・駐輪場を想定。市担当課によると、同社によるバスターミナルや駐車場の整備、既存公園の移転などを計画しているという。

 18~19年度の「JR津田沼駅周辺地域再開発方針検討業務」は、国際航業(千葉支店・千葉市美浜区)に委託。同業務では、JR津田沼駅のあるべき姿を検討。まちづくり構想案の作成や南北駅前広場の交通量などの実態調査、事業スキームの検討、概略設計、実現手法の提案などを担当した。

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