“地域の守り手”93社に栄誉 品質優れた建設工事 129人は事故防止優良者建設工事表彰式(宮城県)
[2020/7/17 宮城版]
宮城県は7月17日に、2020年度建設工事表彰式を宮城県庁で開いた。本年度は優良工事に164件が選ばれ、施工した93社に優良建設工事施工業者表彰が贈られた。労働災害の撲滅に努めた現場の責任者129人には、建設工事事故防止優良者表彰が贈られた。
例年は全受賞者200人ほどが出席して行われる式典は今回、新型コロナウイルスの感染を防止する上で規模が縮小された。出席者を受賞者の代表ら約20人にとどめ、表彰状の授与も十分な距離を保って行われた。同時開催してきた事故防止対策推進大会は、今回は取りやめた。
発注者を代表してあいさつした佐野好昭副知事は、「本来であれば受賞者の栄誉を盛大にたたえたいところだが、規模を縮小することをご了承いただきたい」と理解を求めた。そして、近年は自然災害が各地で頻発していることに触れ、「宮城県は県民の防災意識の向上や的確な情報発信に取り組んでいる。建設業の皆さまには、引き続きさまざまな場面でご支援いただきたい」と呼びかけた。
本年度は2019年度中に完成検査を受けた工事1167件の中から、発注額が500万円以上、工事成績評点で85点以上を獲得するなど、模範的な164件が優良工事に選ばれた。これらを施工したのは93社。本年度の最多受賞工事数は丸本組(石巻市)の9件。次いで、奥田建設(仙台市青葉区)、産電工業(仙台市泉区)の7件。受賞企業の中から、丸本組ら3社の代表者が佐野副知事から表彰状を受け取った。
また、労働災害の撲滅に向けて熱心に現場の安全管理を行った現場代理人ら129人には、建設工事事故防止優良者表彰が贈られた。若生工業(石巻市)の畠山和晴氏が代表して表彰状を受け取った。129人のうち、通算の受賞回数が5回目となった9人には、特別賞が贈られた。
受賞者を代表して謝辞を述べた丸本組・佐藤昌良社長は、今回の受賞を深い喜びと表した上で「地域建設業は社会インフラの担い手であると同時に、災害時には最前線で地域の安全安心を担う”地域の守り手”としての役割を担う必要がある。受賞を契機に、引き続き地域の安心安全で快適な暮らしを担っていくことに全力を尽くす」と誓った。
同表彰は1966年から実施されており、今回の表彰で優良工事は通算5545件、受賞企業は延べ4579社となった。