長寿命化計画を策定 横断歩道橋と共同溝(仙台市)
[2020/7/1 宮城版]
仙台市は、横断歩道橋と共同溝の長寿命化計画を策定した。計画期間いずれも2020~24年度で、当初5カ年を集中対策期間に位置付け、横断歩道橋は健全度III(早期措置段階)判定の19橋を補修する。単年度では4~5橋の補修工事を計画し、工事費は3~4億円で平準化する。共同溝は単年度事業費に約7000万円を充当し、優先度の高い仙台南部地区共同溝や収容物件数の多い箇所を優先する。
市は、予防保全型の維持管理を行うことで事故の未然防止、コスト削減、予算の平準化を図るため、修繕計画を策定した。いずれも計画当初の5カ年を集中対策期間に位置付ける。横断歩道協は自由通路を含む全46橋のうち健全度IIIの施設は31橋で漏水による橋脚柱部など鋼材の腐食が確認された。
健全度の判定のほか、主桁や床版、階段部など部材の腐食や路線の重要度で優先度を決定した。健全度IIIの施設うち10橋は補修済みのため、集中対策期間で19橋の補修を徹底して進め、施設全体の機能回復を目指す。補修件数は単年度で4~5橋の計画で、事業費は3~4億円を試算する。
本年度は鹿野小学校前(太白区)や燕沢(宮城野区)、中倉(若林区)など工事6橋を発注する見通し。鹿野小学校前は通路・階段の鋼部材の腐食を塗装塗り替えと舗装の打ち替え、橋面防水で補修し補修費は約1億6000万円を見込む。設計は、北目町(青葉区)や鷺ケ森(同)など9橋を委託する。
共同溝は6施設管理する。総延長11.7kmで修繕計画では換気口と換気口間を1地区として24地区に区分した。1地区はさらに目地部で数ブロックに分けて健全度を示し、III判定のブロックがあれば地区全体をIIIとして示した。構造形式や電話線など収容物件の多い地区を優先する。
健全度IIIは、仙台南部地区共同溝のうち3地区で、コンクリートのひび割れ隔離の補修や目地部からの漏水対策を実施する。対象箇所は、太白区長町5丁目から若林区t値問1丁目区間で21年度の補修工事を予定している。