夷隅合同庁舎で基本設計 大多喜町横山に移転新築 2棟で延べ2560平方m規模(県営繕課)

[2020/6/13 千葉版]

敷地利用イメージ図

敷地利用イメージ図

 県土整備部営繕課は12日、夷隅合同庁舎建築工事の基本設計業務について、簡易公募型指名競争入札の手続きを開始した。老朽化が著しく耐震性能が低いため、大多喜町横山地区に移転新築する計画。施設は、事務所棟など2棟で延べ2560平方m規模を想定。総工事費は約18億7990万円を見込んでいる。

 夷隅合同庁舎は、築54年が経過し、老朽化が著しく耐震性能が低いことから「千葉県県有建物長寿命化計画」で2022年度までに建て替えにより整備着手を目指す施設として位置付けられている。

 これを踏まえ、現在の庁舎が所在する大多喜町内に新たな庁舎を建設する計画。併せて、ほかの県有地にある夷隅地域防災備蓄倉庫を移転させるなど、防災活動拠点としての機能強化を図っていく。

 建設予定地は大多喜町横山字白山台1077-9ほか13筆の敷地面積5730平方m。都市計画区域外となっており、北側で国道297号と接している。

 施設の構造・規模は、事務所棟・防災備蓄倉庫がRC造2階建て延べ2120平方m程度、車庫・倉庫がS造2階建て延べ440平方m程度を想定している。

 このうち、事務所棟・防災備蓄倉庫の内訳をみると、夷隅地域振興事務所270平方m、茂原県税事務所大多喜支所100平方m、夷隅農業事務所(企画振興課・改良普及課)220平方m、夷隅土木事務所大多喜出張所200平方m、東上総教育事務所夷隅分室70平方m、共用部340平方m、諸室420平方m、防災備蓄倉庫500平方mとなっている。

 敷地利用計画をみると、事務所棟・防災備蓄倉庫は、車両の動線を考慮し、敷地の南側に配置する方針。車庫・倉庫棟は、事務所棟周辺に配置することを検討していく。

 駐車場は、現在の夷隅合同庁舎と同等のスペースを確保する計画。現在の駐車台数は公用車22台、来庁者75台となっている。

 事業スケジュールをみると、年度内に基本設計をとりまとめ、21年度に実施設計に着手する。これらを踏まえ、22年度の着工、24年度の供用開始を目指している。

 基本設計業務では、建築(意匠・構造)、電気設備、機械設備、外構の基本設計のほか、工事費の概算や各種技術資料(経済比較・工法検討資料など)の作成を担当する。履行期限は21年3月10日まで。

 簡易公募型指名競争入札の応募資格要件は、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の建築関係建設コンサルタント業務に登載されていることや県内に本店があることのほか、業務実績などを求めている。7月2日まで応募調書資料、8月4日~5日に入札書を受け付け、同5日に開札する予定だ。

 夷隅地域には、夷隅合同庁舎(大多喜町)、大原総合庁舎(いすみ市)、夷隅健康福祉センター(勝浦市)の3つの庁舎が所在。夷隅合同庁舎は、老朽化が著しく耐震性能が低いことから早急な対応が求められている。一方、大原総合庁舎や夷隅健康福祉センターは耐震改修が完了し、計画保全により今後30年程度は使用できる状況となっている。

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