交通結節点の検討プロポ 仙台駅周辺/事業協力者を公募へ(仙台河川国道)
[2020/6/5 宮城版]
国土交通省仙台河川国道事務所は4日、「仙台都市圏交通結節点調査検討業務」の簡易公募型プロポーザルを公告した。この業務は、仙台駅が交通結節点として適切に効果を発揮できるよう、交通ターミナルのような結節点の整備方針案を作成するとともに、事業協力者の公募条件案などを作成する。プロポは7月2日まで参加表明書や技術提案書を受け付け、審査を経て委託先を決定する。
仙台駅周辺では、高速バスの発着場所が点在し、乗り継ぎが不便といった課題がある。同事務所ではこうした課題の解消に向け、高速バスを中心とした新たな交通結節点のあり方を模索している。
今回委託する業務の目的は、仙台都市圏が抱える課題や求められる機能に対し、仙台駅が交通結節点として適切な効果を発揮するための検討を行うこと。業務内容は、交通結節点整備方針案と事業協力者公募条件案の作成、交通結節点機能強化検討会(案)の運営補助など。履行期間は2021年3月12日まで。
プロポで技術提案を求める評価テーマは「仙台都市圏における交通結節点の整備方針案を作成する際の着眼点と留意点」となっている。
プロポの参加資格は、単体企業か設計JVで、東北地方整備局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。
交通結節点の検討に当たっては、昨年度に「仙台管内道路交通環境検討業務」を日本工営(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。この業務では、仙台駅の機能を高め、鉄道や高速バス、タクシーなどさまざまな交通機関で定時性を確保できるように、ターミナル施設の規模や候補地、整備手法などを検討した。
ターミナル施設の候補地については、仙台の中心部と東部地区を結ぶ地域高規格道路として「仙台東道路」の整備を同事務所が計画しており、その整備ルートも考慮しながら、仙台駅周辺のインターチェンジなども含めて選定することになりそうだ。
同事務所の中尾吉宏所長は、先月に行われた所長主任の会見で、仙台駅の交通結節点としての機能強化に意欲を示し、「民間力も発揮できるような形で進めるのがよいと思うし、それには公募でいろいろな提案を求めるというやり方もある」と語っていた。