道の駅計画を来月委託 三陸道との接続設計含む(東松島市)
[2020/5/29 宮城版]
東松島市は28日、道の駅整備構想推進プロジェクトチームの第2回会合を開き、道の駅の建設スケジュールや、建設費の財源などについて話し合った。本年度のスケジュールは、道の駅を三陸道沿いに配置するため、三陸道と市道との接続の設計と合わせて、来月に道の駅の基本構想・計画作成業務を委託し、年度内の計画策定を目指すことにした。
道の駅は、休憩施設や駐車場、地域振興施設などで構成する。休憩施設にはトイレと、道路や観光に関する情報提供機能などを備える。地域振興施設は、地場産品の物販コーナーや食堂などを備え付けるイメージだ。
建設予定地は、三陸道の矢本パーキングエリア(PA)上り線に隣接する約1.7haの土地で、土取り場の跡地になっている。
会合のあいさつで渥美巖市長は、本年度から3年間かけて道の駅を建設し完成させる目標を改めて掲げ、その実現のためには財源の確保と、三陸道を管理する国土交通省との連携が課題になると指摘。「手戻りのないような形で進めていくことが大事」と述べた。
第2回会合ではスケジュールに関し、6月から2021年3月までかけて基本構想・計画をとりまとめ、21年度で実施設計を作成し、22年度から1年間かけて建設工事を行い、23年4月の供用開始を目指すことにした。
市は道の駅へのアクセス道路として市道百合子線の改良を進めており、本年度予算には同線の設計費として2000万円を確保している。建設課がこれを活用し、休憩施設や地域振興施設の基本構想・計画を同線の設計とともに委託する考え。
百合子線については、国交省から三陸道との連結が認められれば、同線を矢本PAの上り線側と下り線側にそれぞれ直結させる。本年度は延長180m区間の改良舗装工事を一般競争入札で発注する予定になっている。改良事業の全体完成は22年度になる見通し。
道の駅の財源に関しては、休憩施設や駐車場が社会資本整備総合交付金、地域振興施設が農山漁村振興交付金、または地方創生推進交付金を活用する。社会資本整備総合交付金は、来年度予算で実施設計費を確保できるよう、10月に国交省に対して要望する。
会合ではこのほか、地域振興施設を活用して物販などを担う民間の運営事業者とどう連携していくのかという問題が提起された。プロジェクトチームのチームリーダーを務める加藤慶太副市長は、登米市が整備した道の駅「三滝堂」の例を引き合いに出しながら、「(市が)ハード事業のイメージを出しつつ、事業者の公募、ないしは利活用企業の選定を進める流れになると思う」との見解を示しつつ、今後の検討課題とした。
同プロジェクトチームは、4月16日に立ち上げた庁内の横断組織。チームのメンバーは副市長と全部長、庁内担当課長の19人。関係機関との調整や計画の策定などを担う。次回会合は6月下旬に開催する予定だ。