6月2日にプロポ公告 中央消防署の移転設計(流山市)
「2020/5/28 千葉版]
流山市は26日、消防庁舎建設基本計画案を公表した。消防本部・中央消防署移転事業における庁舎建築物については、RC造4階建て延べ約4,000平方mの構造・規模を標準とするなどとしている。設計業務の委託に向けては、6月2日に簡易公募型プロポーザルによる実施要領を公表する予定。2024年度の新庁舎竣工を目指すとしている。
20年度予算では、22年度までの3カ年で総額1億9,500万円の継続費を設定しており、年割額は20年度600万円、21年度6,600万円、22年度1億2,300万円となっている
移転竣工までのスケジュールについては、20年度に事業認定申請や基本計画、基本設計、21年度に実施設計や造成設計、22年度に造成工事発注、23年度に建設工事発注を計画している。
整備する防災拠点については、機能・安全性を持ち、大規模災害についても自立して業務継続可能な庁舎(BCP庁舎)を計画するとしている。
市では、つくばエクスプレス(TX)沿線における一体型土地区画整理事業により、基盤となる都市計画道路や宅地などが整備され、特に流山おおたかの森駅周辺では乗換駅としてのポテンシャルの高さから、大規模マンションや商業施設、宅地分譲が急速に進展し、人口が拡大している。
このため、年々増加傾向にある救命救急の出動件数に伴う市民の安心安全を守るため、大規模災害に対応、消防部隊の増員、整備・設備の更新と建物の高層化への備えが急務となっている。
1974年に建設された、既存の中央消防署は三輪野山地区の敷地1,666平方mに立地しており、建物の構造・規模はRC造3階建て延べ1656平方m。経年による老朽化が顕著で、さらなる防災機能の拡大が求められている。
現庁舎に関しては、04年に実施した耐震診断で1~3階の短辺X方向と長辺Y方向ともにIs値が目標基準の0・75以上とされたが、首都直下型などの大規模地震が発生した場合の保証はないことから、防災拠点としての耐震性能向上は最重要課題と位置付けている。
移転にあたっての計画地は、市の中部地域にあたる大畔413の約4,908平方mを予定しており、敷地は許容建ぺい率60%、許容容積率200%の市街化調整区域に分類。TX・流山おおたかの森駅から西に約1・3kmの豊かな森や畑が広がる田園地域となっている。
周辺道路は、南側に市道220号線、都市計画道路3・2・2号線の都市軸道路が東西に結ばれている。23年には江戸川新橋が開通し、県内外へのアクセスが飛躍的に向上すると期待されている。
計画地北側一帯に市は、新たな小中学校を建設する計画で、おおぐろの森小学校は21年2月の竣工、おおぐろの森中学校(仮称)は22年2月の竣工を予定している。また北側については市道24018号線に面しており 学校新設に伴い、その幅員を5mに拡幅整備するとした。
今回示された基本計画案における「施策の展開方向」についてみると、消防体制の強化として、消防本部・中央消防署の移転建
替え以外に▽東消防署や北消防署の大規模改修▽消防庁舎や消防団機械器具置場などの消防施設の適正な維持管理▽はしご車や高規格救急車などの消防車両の計画的な更新整備──なども示されている。