道の駅に船着場設置 小中一貫校へ阿蘇中改修(八千代市補正予算)
[2020/5/27 千葉版]
八千代市(服部友則市長)が、6月1日開会予定の市議会定例会に提出する、一般会計補正予算案が明らかになった。同会計に9,495万円を追加し、総額を1,116億0,712万円とするもので、新型コロナウイルス感染症関連の費目も目立つ中、水辺拠点施設の実施設計や、小中一貫校の開設に向けた既存中学校の改修工事に伴う実施設計費を新たに計上している。
新たに計上された事業費のうち、八千代橋の水辺拠点整備実施計画の委託料には、1,617万円を充てることとする。
市の教育委員会ではこれまで、児童減の進む米本小学校と米本南小学校に加え、阿蘇小学校の3つの小学校のほか、阿蘇中学校の計4校を統合し、いわゆる「小中一貫校」である義務教育学校を、「阿蘇学園」(仮称)として開設するとし、地元の保護者や住民らを対象に説明会を繰り返すなどしていた。
これらを経て、当初市は、2015年の学校適正配置検討委員会の提案に沿い、現在の米本南小学校の部分に阿蘇学園小学校(仮称)を設けるとともに、阿蘇中学校の場所には校舎を増築して阿蘇学園中学校(同)を設置し、21年度の「分離」開校を目指すとしていたが、事業費の関係などからこれらを見直し、阿蘇中学校の場所に阿蘇学園の全てを統合することに決めた。
同校では児童らが学習できる教室などのスペースはあるとしているものの、階段やトイレなどが中学生用の仕様となっているため、これらの仕様変更のための改修設計を計画、22年4月の開校を計画していることから、事業の進ちょくを急ぐため、補正予算での確保を図ったとしている。
20年度は予算の確保ができ次第、委託の準備を進め早々にも入札、21年度の改修工事を予定しているという。
阿蘇中学校の既存校舎は、最も古いもので1966年の完成。RC造4階建てで、合計延床面積は7,220平方mの構造・規模となっている。
一方の水辺拠点施設については、国道16号沿いにあり、新川(印旛放水路)に面した「道の駅やちよ」に、船着場やそのアクセスとなる河岸を行き来する階段などを整備するための「八千代橋水辺拠点整備実施設計業務」のための委託料2,145万円を追加補正する。
この事業は「印旛沼流域かわまちづくり計画」の一環で、県とともに同市を含む4市2町で進めているもの。市の中心部を流れる新川をメーンとして活性化を図るため、船着場やトイレなど休憩施設となる「一里塚」などの整備を検討してきた。
市では先行して、市北部にある阿宗(あそう)橋付近への「一里塚」設置へ、20年度は工事を発注する予定でおり、トイレや東屋、ベンチ、サイクルラックなどの設置を計画する。
国道16号に架かる八千代橋でも同様に、トイレなど休憩施設は道の駅のものを活用するものの、休憩場所としてベンチなどを道の駅側の川岸に設置する計画。同箇所には人道橋の架かる新川を挟んで、市の農業交流センターも位置するなどしている。
「かわまちづくり計画」では20年度、阿宗橋周辺で一里塚(ミニ拠点)を整備するための経費として、工事費など7,966万円を盛り込んだ当初予算を確保している。
今回の補正案では新型ウイルス関連の支援事業に伴う経費が盛り込まれている一方、土木費中から小規模附属物点検業務委託料(道路標識・道路照明)および自転車通行帯整備工事費の2,161万円が減額されるなどしている。