調理場BTOを公告 予定価格62億円 設計・建設と運営(八千代市)

[2020/5/23 千葉版]
 八千代市教育委員会は22日、BTO方式を採用する「学校給食センター東八千代調理場整備事業」の総合評価一般競争入札を公告した。設定された予定価格は62億5,938万2,000円(税抜き)。年内にも事業契約を結んで設計に着手し、2022年6月末までの施設完成、同7~8月の開設準備を経て、同9月から37年8月末までの15カ年に及ぶ維持管理・運営を委託する。

 選定された事業者は、施設整備業務と開業準備業務、維持管理業務、運営業務を請け負う。応募者は施設を設計する企業と建設する企業、維持管理する企業、運営する企業を含む複数の企業により構成された、代表企業と構成企業からなるグループとした。

 また、必要に応じて構成員には、これら以外のその他業務を行う企業(建設業務のうち調理設備の調達・搬入設置業務,食器食缶等調達業務,調理設備保守管理業務,食器食缶保守管理業務,及び資金調達・マネジメント業務を担当する企業など)を含めることができるとしている。

 また、追って設立を求める特別目的会社(SPC)にも、直接業務を受託・請負し、かつSPCに出資しない企業が協力会社として参加できる。

 この事業は、市総合生涯学習プラザや西八千代調理場、全市立校への空調機器整備に続き、同市で4件目となるPFI手法の導入事業。村上調理場と旧村上第二調理場に代わる、新しい調理場の整備場所について市は、保品地先にあるもえぎ野地区約9,000平方mの用地を確保した。

 最大配食能力には1日最大約6,000食分を想定している。既存の調理場にはないアレルギー食にも対応できる機能を、先に整備された西八千代調理場と同様に盛り込む方針だ。

 新調理場は完成後、小学校10校と中学校5校に、別々の献立で給食を提供する計画。現時点で小学校は約4,200人、中学校は約2,200人と、想定した配食能力を超える児童・生徒が通学しているが、供用後以降は規模程度の人数になると試算している。

 入札への参加資格をみると、設計を担当する事業者には、過去10年間に規模として延床面積2000平方m以上の公共施設の実施設計を手掛けた実績や、HACCP対応施設相当の知識がある者を配置できることなどを条件とする。また、同様の条件を施工者にも求めるほか、維持管理業者、運営業者にもそれぞれ実績などを求めている。

 市は09年度、老朽化した高津・村上・村上第二の調理場を統合するため、西八千代調理場の先行整備に向けて、PFIの導入可能性調査を建設技術研究所(千葉事務所・千葉市中央区)に委託するなどして検討。妥当性ありとするなどした。先にPFIで整備した西八千代調理場については、整備・運営の事業者として、東洋食品グループを選定している。

 1976年に供用開始された村上調理場は、S造平屋建て延べ897平方mの構造・規模。約5000食の配食能力を持っていたが、一方で老朽化も目立っていた。東八千代調理場のBTO整備に伴う事業者選定のアドバイザリー業務は、エイト日本技術開発(東京都中野区)に委託している。

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