夷隅合庁建替へ設計 22年度着工しBP沿いに移転(県総務部)
県総務部は、大多喜町にある県の夷隅合同庁舎(猿稲14)を移転改築する。2020年度は基本設計を委託して進める考えでおり、当初予算に委託料として基本設計2,400万円と、地質調査などに800万円をそれぞれ計上した。設計の発注時期やその方法については調整中としており、年度内の発注後、順調に進めば21年度にも実施設計に移行し、22~23年度に工事を進める方針で準備を進めている。新庁舎は同町内の国道297号大多喜バイパス沿いに移転させる計画だ。
夷隅合同庁舎の処遇については、17年度に策定された県の「県有建物長寿命化計画」でも、5年以内に建て替え事業の着手を目指すものとして位置付けられていた。
県が想定する移転候補地は、横山地先の敷地5,730平方mで、大多喜町から県が町有地を借り受けて建設する計画。白山台交差点にも近い、国道297号大多喜バイパスの沿道に当たる。
計画によると、新施設は事務所棟と書庫・車庫棟(いずれも仮称)のおおむね2棟構成とし、事務所棟はRC造2階建て延べ約2,120平方m、書庫・車庫棟はS造2階建て延べ約440平方mの構造・規模とする見通し。詳細については今後の設計の中で詰めていくとしている。
新施設には、既存施設に配置されている出先機関などを移設する考えで、併せて別の場所にある防災備蓄倉庫も集約させ、新施設内に併せて移設させたい考えだ。
既存施設内には現在▽夷隅地域振興事務所▽茂原県税事務所大多喜支所▽夷隅農業事務所▽夷隅土木事務所大多喜出張所▽東上総教育事務所夷隅分室──などが入居している。
県では今回の夷隅合同庁舎のほか、東金市にある山武合同庁舎も現敷地内で建て替える考えで、現在は設計が進めると同時に一部で解体工事などから着工を目指しているほか、県有建物長寿命化計画では、館山市の安房合同庁舎の建て替えも検討しているのに加え、木更津市にある君津合同庁舎の大規模改修なども計画されている。