国道付替えで設計6件 丸森の349号/6月までに一般競争(東北整備局 発注予定)

[2020/3/28 宮城版]
 東北地方整備局は、26日付で発注予定を更新した。県内の業務では、昨年に丸森町で台風被害を受けた国道349号を直轄権限代行によって山側へ付け替えるため、設計6件、測量調査2件、地質調査2件などを追加した。いずれも2020年度の第1四半期に一般競争入札で委託する。設計の内訳は、道路設計が1件、トンネル設計が2件、橋梁設計が3件となっている。
 付け替え道路の延長は6kmで、トンネル5カ所や橋梁4橋などを新設する。事業費は約300億~350億円。設計や測量などを委託してとりまとめ、できるだけ早期の工事着手を目指す。
 新ルートは、丸森町耕野不動地区から、現道より西側の山林に整備し、同町大張川張地区の現道まで結び付ける。幅員は道路と橋梁が3mの2車線と路肩で計7.5m、トンネルが7mを確保する。一部区間は現道を活用する。
 道路設計は、予備設計と詳細設計を一括する。橋梁設計は、その1が橋長35mと橋長19mの2橋の詳細設計、その2が橋長180mの予備設計と詳細設計、その3が橋長115mの予備設計と詳細設計となる。履行期間は4件とも約8カ月。
 トンネル設計は、その1が延長1600m、その2が延長1865mで、2件とも山岳トンネルの詳細設計をまとめる。履行期間は約8カ月。トンネルはこのほか、延長80m程度を2カ所と、延長293mを1カ所に整備する計画で、これらの設計は別途、道路整備の進捗状況を踏まえて委託する。
 測量と地質調査は、全線を中間付近で分けて2件ずつ委託する。測量は基準点測量と路線測量、地質調査は機械ボーリングの一式で、履行期間がいずれも約8カ月を設定している。
 発注予定の追加分ではこのほか、第1四半期に仙台河川国道事務所が丸森地区水文調査業務、東北国営公園事務所がみちのく公園防災施設設計業務をともに簡易公募型プロポーザル、第2四半期に北上川下流河川事務所が鳴瀬川中流の築堤詳細設計業務2件を一般競争入札で委託する。

●県内工事は21件追加

 同局は26日付で発注予定を更新し、県内工事21件を追加した。追加工事の内訳を担当事務所ごとに見ると、仙台河川国道事務所が14件、北上川下流河川事務所が6件、東北国営公園事務所が1件。発注方法は全て一般競争入札となる。
 仙台河川国道事務所は、20年度の第1四半期に、阿武隈川下流の河川管理施設整備工事を3件、管内の構造物補修工事を3件、内川流域の砂防堰堤工事を2件に分けて発注するほか、阿武隈川下流の下名生地区築堤工事や角田中流地区河道掘削工事、仙台湾南部海岸のヘッドランドブロック製作工事、仙台管内の河川海岸監視設備工事を契約する。
 このうち、河川管理施設整備工事は、施工内容が法面補修や管理用施設整備で、岩沼地区、角田地区、丸森地区に3分割。工期はいずれも約8カ月で、概算工事規模は角田地区が1億~2億円、それ以外の2件が2億~3億円。
 構造物補修工事は、橋梁や横断歩道橋を補修する仙台東地区他(仙台市~松島町)と石巻管内(東松島市~登米市)、函渠を補修する岩沼管内(亘理町~岩沼市)に3分割。工期は全て8カ月で、概算工事規模は石巻管内が1億~2億円、それ以外の2件が2億~3億円。
 内川流域の砂防堰堤工事は、五福谷地区と丸森地区に分けて発注する。五福谷は砂防堰堤2基の整備で、1万2000立方mの土工、4000立方mのコンクリート工、鋼製スリット一式の施工となる。丸森は砂防堰堤2基の整備で、1万5000立方mの土工、5500立方mのコンクリート工、鋼製スリットの一式を施工する。2件とも工期が6カ月で、概算工事規模が3億~6億8000万円。
 仙台河川国道事務所の第2四半期分としては、不動地区と大張川張地区の道路災害復旧工事を追加した。国道349号丸森地区の災害復旧で、2件とも工期に約8カ月、概算工事規模に2億~3億円を見込む。
 北上川下流河川事務所は、第1四半期に吉田川右岸野蒜地区他の災害復旧工事や、善川舞野窪田東地区他の災害復旧工事、北上川下流管内の水位観測設備工事と堤防補修他工事を追加発注するほか、第2四半期に石巻地区と涌谷地区の2件に分けて電源設備工事を入札する。
 東北国営公園事務所は、第1四半期にふるさと村古民家等改修工事を発注する。工期は約5カ月で、概算工事規模が3000万~6000万円となっている。

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