土木先行で5月公告 最終処分場/総工事費は52億円 (気仙沼市 一般廃棄物)

[2020/3/13 宮城版]
 気仙沼市は、新一般廃棄物最終処分場の整備について、新年度に土木と建築、設備に分けて工事発注する意向だ。土木は先行して5月をめどに一般競争入札の手続きを公告し、市議会6月定例会で工事請負契約の承認を得る予定。山林の伐採や造成だけでなく、外構なども一括することを想定。建築と水処理施設は第2四半期に発注する。
 新最終処分場は、九条地区他の山林や砕石場などを活用して整備する。敷地面積は残置森林も含め約6.3ha。施設は、建物内に処分場の穴を設ける被覆型で、規模がS造9600平方m。計画埋立容量は8万立方m。別棟で、浸出水処理施設と管理棟が一体となった施設を建設する。
 総工事費は51億8000万円を試算。昨年の12月補正予算には、新最終処分場の整備事業費に36億1080万円を計上しており、同額を繰越明許費に設定した。これを造成がメーンとなる土木工事費や、被覆型施設の建設工事費などに充てる。新年度の当初予算には、残る浸出水処理施設の工事費などに18億3996万円を確保した。
 土木工事では、山林を伐採・整地して処分場の穴を掘り、建築工事に一度引き渡して基礎造りや鉄骨の立ち上げ、屋根の取り付けまで進めてもらい、今度は建築から工事を引き渡してもらって穴に遮水シートを張る作業を行う。仕上げの植栽や外構工事も最初に発注する土木工事の一環で実施するため、工期が建築よりも長くなる。
 新最終処分場の完成は2020年度、供用開始は21年度を目指しているが、それぞれ年度が1年後ろにずれ込む可能性が高い。供用後は15年間稼働させ、可燃ごみの焼却灰や破砕不燃物などを埋め立てる。
 新最終処分場の整備に向けては、基本計画設計等業務をエイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)、実施設計等業務を八千代エンジニヤリング(北日本支店・仙台市青葉区)、建設予定地の用地調査等業務をエイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)に委託した。月内には実施設計を取りまとめる。

アクセス道路の3路線拡幅

 同市は、新最終処分場へのアクセス道路として、市道3路線を拡幅する。対象路線は、赤岩長柴地区他の長柴高前田線と大滝長柴線、癭槻5号線。長柴高前田線と大滝長柴線は、新年度予算で工事費を確保しており、同年度に工事発注する見通し。
 長柴高前田線は延長約400m区間を幅員9.5m、大滝長柴線は延長305m区間を幅員7m、癭槻5号線は延長240m区間を幅員9.5mに拡幅する。大滝長柴線は谷側に擁壁を設ける。幅員9.5mの2路線は歩道も確保する。
 拡幅に向けた測量設計等業務は、癭槻5号線を古川測量設計事務所(大崎市)、残り2路線を三協技術(仙台市青葉区)に委託した。

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