統合中学校に設計費 3年間で債務負担1.6億円 道の駅の検討に着手(蔵王町 20年度予算案)
[2020/3/13 宮城版]
蔵王町は2020年度の各会計予算案を町議会第2回定例会に上程した。一般会計予算案は前年度比2.1%減の57億1000万円。主な事業では、統合中学校の設計委託費として、期間を20~22年度までとする限度額1億6000万円の債務負担を設定。1月に検討委員会を立ち上げた道の駅整備促進に向けては、設置検討調査支援業務委託費を盛り込んでいる。
統合中は少子化などを背景に町内3校を新設1校に統合する考えで、建設用地として円田西浦地区の約4.4haを取得済み。新校舎は全校生徒約300人規模を見込む。19年度には基本計画に着手。懇談会などで町民の意見を拾いながら20年度第1四半期末ごろの策定となる見通し。業務は協和コンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)が担当している。
20年度以降は、施設建築や敷地造成などの設計を進める方針とし、新年度予算案に「統合中学校建築等設計委託費」として3カ年の債務負担を設定。基本計画の策定状況を勘案しながら、新年度内の委託を目指す。建築と造成の設計は別業務を想定。業務はプロポーザル方式などでの委託を検討している。
道の駅構想は、第5次長期総合計画にも盛り込んでおり、村上英人町長は新年度施政方針でも実現に向けてコンセプトや設置場所、施設規模・整備手法などの調査・検討を進め、21年度末までに方向性を見出す方針を示した。予算案には、道の駅設置検討調査支援業務委託費として新年度に298万円を計上、併せて21年度を期間とする限度額399万円の債務負担を設定している。
このほか主な予算を見ると、道路改良整備事業に工事費1億2020万円を計上。町道湯口線や町道下別当1号線の改良、東根大橋の補修、町道円田永野線他1路線の舗装補修に充てる。委託費は定期点検業務に870万円を付けた。林道青麻山線には舗装工事費2000万円を盛り込んだ。児童館には工事費2516万円を措置。4施設の空調設備設置と円田児童館の屋根塗装改修に充てる。
特別・企業会計では、新年度から特別会計の公共下水道事業が企業会計に移行。水道事業会計には町単独事業となる円田入地区の水道管敷設などに工事費計4980万円を計上している。
一般会計と特別・企業会計の計8つの新年度予算は、11日に町議会予算特別委員会に付託され、16日から審査を行う。