着工戸数、2%マイナス 工事費予定額は1・3兆円超(19年県内建築着工)

[2020/2/28 千葉版]
 県土整備部建築指導課は27日、県内における2019年(1~12月)の建築着工状況をまとめた。新設住宅の着工戸数は4万5,946戸で、前年(18年)に比べて861戸、1・8%のマイナス。全建築物の着工床面積も658万5,000平方mと、同24万1,000平方m(3・5%)減らした一方、その工事費予定額は約1兆3,582億円で、同約689億円(5・3%)のプラスとなった。

 建築着工状況は、建築基準法の規定により、建築着工統計調査として国が集計したもので、本県でも毎年8月に上半期分、翌年2月に1年分を取りまとめて公表している。

 新設住宅についてみると、戸数こそ前年比で減らした一方で、その床面積の合計は385万4,000平方mと、同12万6,000平方m(3・4%)のプラス。1戸当たりの床面積は83・9平方mで、同4・3平方m(5・4%)のプラスとなっている。

 全建築物に広げると、工事費予定額の1平方m当たりの単価が20万6263円となり、前年と比べて1万7,377円(9・2%)増加した。

 全国の建築物着工床面積をみると、約1億2,755万平方mで、前年に比べ359万平方m(2・7%)の減。都道府県別では、東京都の1,443万平方mが最も多く、以下5位まで、愛知県、神奈川県、大阪府、埼玉県と続き、本県は前年と変わらない6位となった。

 本県の新設住宅についての調査結果の概要は次の通り。

 【利用関係別】

 新設住宅を利用関係別にみると、持家は1万2,645戸で、前年に比べ191戸(1・5%)の増。貸家は1万5,622戸で、同3,431戸(18%)の2ケタ減となった。

 分譲住宅は1万7,345戸で、前年比2,988戸(20・8%)と急増。一方で給与住宅(会社等が社員等を居住させる目的で建築するもの)は334戸で、同609戸(64・6%)減と大幅に減少した。

 【分譲住宅】

 分譲住宅を一戸建等住宅と共同住宅別にみると、一戸建等住宅は1万2,085戸で、前年同期に比べ1,057戸(9・6%)の増。共同住宅は5,260戸となり、同1,931戸(58%)増と1・5倍余の増となった。

 【資金別】

 住宅建設の戸数を資金別にみると、民間資金は3万9746戸で、前年に比べて135戸(0・3%)の増。一方で公的資金のものは6,200戸となり、同996戸(13・8%)の2ケタ減となった。

 【構造別】

 新設住宅を構造別にみると、木造は2万9,392戸で、前年比37戸(0・1%)の微減となり、非木造(S造またはRC造など)も1万6,554戸で、同824戸(4・7%)の減となっている。

 【市町村別】

 着工戸数は、7,302戸の千葉市(前年比16・9%増)が前年と変わらず最も多く、以下10位まで▽船橋市(5,395戸、同10・7%減)▽市川市(4,077戸、同4・7%減)▽柏市(4,019戸、同1・5%減)▽流山市(3,131戸、36・1%増)▽松戸市(3,042戸、同12・4%減)▽浦安市(1,766戸、同37・2%増)▽八千代市(1,655戸、同0・4%増)▽市原市(1,597戸、同14・4%減)▽印西市(1,239戸、同5%減)──の順となっている。

 本県での過去25年の年別の推移をみると、新設住宅は1996年の7万3,805戸、新設住宅を含む全建築物の着工床面積も、96年の1,042万6,000平方m(工事費予定額約1兆8,647万円)がそれぞれピーク。2019年の今回、全建築物の工事費予定額が1兆3,000億円台となったのは17年以来2年ぶり、1平方m当たりの単価が20万円を超えたのも2年ぶりとなる。

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