水産施設補助に43億円 普通建設費が60%増 (女川町 20年度予算案)
[2020/2/27 宮城版]
女川町の2020年度予算案が明らかになった。一般会計は前年度比31.4%増の254億円を計上。このうち、普通建設事業費は同60.5%増の122億2965万円となった。復興創生期間の最終年度とあって、復旧・復興関連のハード事業を全て盛り込んだ結果、予算規模が大きくなっている。主な事業費では、水産業共同利用施設復興整備事業の補助金に42億9550万円を充てるなどした。
普通建設事業費の内訳を見ると、補助事業が同約2.1倍の105億1000万円、単独事業が同37.1%減の約17億1000万円。災害復旧費は同約3.5倍の37億4672万円となっている。
水産業共同利用施設復興整備事業は、町内に水産加工施設を設ける民間事業者に対して、建設費の一部を補助する。今回計上した予算と、前年度からの繰り越し分を合わせた約70億円を7者に補助する予定。
7者のうち、4者はすでに施設の建設に着手済みで、水産加工業のサンスイ(女川町)がこれから建設に着手する。残り2者は町内の事業者で、用地提供などの選定手続きを進めている段階。水産加工場の立地場所は1者が石浜地区、もう1者が伊勢地区を希望している。
主な事業ではこのほか、新規で保育所整備事業費に6億3317万円、町民野球場復旧・改修工事費に3億7400万円、道の駅と町営駐車場の誘導看板製作設置業務委託費に1000万円、学校施設長寿命化計画の策定業務委託費に594万円、フィッシャリーナの基本構想作成支援業務委託費に550万円、旧女川第一小学校の跡地活用に向けた測量業務委託費に450万円を盛り込むなどした。
継続事業では、女川小・中学校の建設工事費に31億4465万円、浦宿地区雨水排水施設の災害復旧事業業務委託費に23億4277万円、出島架橋の建設事業費に16億9301万円、女川消防署庁舎と防災行政無線の災害復旧費に計13億5011万円を充てるなどした。
特別会計では、下水道事業特別会計で、公共下水道事業計画の変更業務委託費(雨水)に2116万円、下水道ストックマネジメント施設改築設計業務委託費に610万円を措置。土地区画整理事業特別会計では、中心部地区の土地区画整理事業工事施工等業務委託費に52億6000万円を計上した。
水道事業会計では、水道施設災害復旧事業補助金等に3億5483万円を予算化している。
予算案は来月2日開会の町議会3月定例会に提出する。会期は同12日までを予定している。