南流山複合施設に15億円超 予算案で工事費(流山市)
[2020/2/20 千葉版]
流山市は2020年度予算案で、南流山地区に新築する「南流山地域図書館・児童センター」(仮称)の整備事業に21年度までの2カ年で合計15億4,500万円の継続費を設定する。21年度に施工を進め、22年度の開設を見据えている。設計は、新居千秋都市建築設計(東京都目黒区)が7月までの履行期限で担当している。
年割額をみると、20年度4億6,350万円、21年度10億8,150万円となっている。また、同事業における詳細な内訳は児童福祉費の「児童館・児童センター整備事業(建設工事・工事監理業務委託)」として総額10億3,000万円(20年度3億0,900万円、21年度7億2,100万円)と、社会教育費の「(仮称)南流山地域図書館整備事業(建設工事・工事監理業務委託)」として総額5億1,500万円(20年度1億5,450万円、21年度3億6,050万円)の各継続費を設定。これらの金額を合計し、3機能を統合した複合施設の整備を目指す。
新センターは、児童の健全な遊び場を提供するため、児童センターと子育て支援施設を合わせた南流山児童センター(仮称)を整備するのに併せ、利用者の増加により手狭となっている中央図書館南流山分館の機能を南流山地域図書館(仮称)として同施設内に移転させることで、3つの機能を1施設に集約した建物とする見通し。建物の想定規模・構造は、S造4階建て延べ約3,000平方m。
導入を検討する施設機能の内容をみると、施設全般としては学校活動の妨げとならない仕様を前提とし、敷地内に駐車場15台、駐輪場60台以上を設置する計画。バリアフリー化と複数のベビーカーが利用可能なエレベーター、多言語対応、人の往来がしやすい優しい導線・空間、太陽光パネル設置に伴う環境配慮などが掲げられている。
また各機能をみると、図書館機能として▽外観・内装・備品までのトータルな演出による「ワクワク・ドキドキ・・・子どもたち・また来たい。帰りたくない」などのイメージ具現化▽細長い形状を生かした快適な図書館機能▽一般コーナー(ティーンズコーナー含む)返却ポスト▽児童コーナー▽参考コーナー▽新聞・雑誌コーナー▽カフェ機能──などを盛り込む方針。
児童センター機能としては、体育室(小学校の4教室分)や遊戯室(同2教室分)、図書室(同1教室分)工作室(同1教室分)など見込む。子育て世代活動支援センター機能としては、研修室(約100人収容)や会議室(約50人収容)、キッチンフロア(小学校の1教室分+飲食スペース)などを想定している。
市内の児童センター機能を持つ施設には、駒木台児童館と江戸川台・赤城・十太夫・野々下・思井・向小金の各児童センターで計7施設があるが、新センターは児童センター機能だけではなく、子育て支援機能と図書館機能が加わるため、同様の施設としては最大規模になる。
既存の中央図書館南流山分館は、1981年完成の南流山センターの1階部分に設置されており、蔵書数は市立図書館では3番目となる5万3,163冊。既存施設の図書館スペースは面積366平方mとなっている。
同分館が設置されている南流山センターの規模は、RC造2階建て延べ1957平方mで、スペースの大部分は福祉会館機能として供用されている。図書館機能の移転後も建物については、福祉会館として継続して活用する方針を示している。