全職種平均が4万円突破 設計業務など技術者単価(国交省)
[2020/2/15 宮城版]
国土交通省は、3月から適用する設計業務委託等の技術者単価を決定し、ホームページに公表した。全20職種の全国一律平均単価は、前年度比3.1%増の4万0260万円となった。8年連続の引き上げで、公表を開始した1997年度以降で最高値を更新。初めて4万円台を突破した。
業務分類別の平均単価と前年度比は、設計7職種が4万8543円で2.6%増、測量5職種が3万3600円で3.0%増、航空・船舶関係5職種が3万8080円で4.2%増、地質調査3職種が3万5667円で2.8%増。職種別の基準日額は%2別表%1の通り。
全20職種が前年度より増額となっている。主な職種の前年度からの上げ幅を見ると、設計の主任技術者が1000円の増、主任技師が1500円の増、測量の主任技師が1900円の増、測量技師が2400円の増、航空・船舶の操縦士が2600円の増、地質調査の調査技師が2000円の増など。
全職種平均の近年の伸び率は、2013年度が0.4%増、14年度が4.7%増、15年度が4.7%増、16年度が3.8%増、17年度が3.1%増、18年度が3.0%増、19年度が3.7%増、20年度が3.1%増。20年度の新単価は12年と比べると実に28.8%増となる。
設計業務委託などの技術者単価は、所定労働時間内8時間当たりの▽基本給相当額▽諸手当▽賞与相当額▽事業主負担額──で構成。諸手当は、役職や資格、通勤、住宅、家族など。事業主負担額は、退職金積立や健康保険、児童手当などが対象となっている。
同単価に含まれないのは、時間外や休日、深夜労働の割増賃金と、通常の作業条件・内容を超えた労働に対する手当。
同単価は、公共事業の測量・設計業務などを委託する際の積算に用いる。外注契約の技術者単価や雇用契約における技術者への支払い賃金を拘束するものではない。