処理場管理棟に継続費 医療センターは基本設計(船橋市新予算)

[2020/2/13 千葉版]
 船橋市(松戸徹市長)は12日の会見で、2020年度当初予算案を明らかにした。一般会計は前年度当初比0・2%(4億7,500万円)減の総額2,116億8,500万円。一般会計と6つの特別会計、3つの企業会計を合わせた市全体の予算規模は3,798億4,020万円で、同2・5%の増となった。20年度は市立医療センターの建て替えに向けた基本設計に着手するほか、西浦下水処理場では、管理棟整備事業に、4カ年で総額42億円余の継続費を設定する。

 一般会計に占める普通建設事業費は180億9,472万円で、前年度比26・8%減と大幅なダウン(補助69億4,660万円、単独111億4,812万円)。16年度からDBO方式で建て替え事業を進めていた南部清掃工場が完成、今年4月に供用を開始することが大きく響いた。一方でその稼働に伴い、当初予算案では6億3,772万円を計上している。

 廃棄物処理関連では下水道事業会計で、19~21年度の3カ年で40億2,600万円の継続費を設定している高瀬下水処理場での発電事業に向けた消化槽の新設には、20年度分として18億円を計上する。

 同事業は汚泥消化施設を新たに建設し、処理場から発生する消化ガスで発電事業を展開するもので、デザインビルド(DB)方式での整備と、民設民営方式による運営・維持管理を計画。運営期間は42年3月までの20年間とし、今年1月には事業者としてJFEエンジニアリング(東京都千代田区)を特定している。

 これに先駆けて発電事業を進めていた西浦下水処理場では、脱硫設備更新事業に20~21年度の2カ年で総額3億2,600万円、管理棟整備事業には20~23年度の4カ年で総額42億1,240万円の継続費をそれぞれ設定する。

 海老川上流地区土地区画整理事業地内にある約4万5,000平方mの敷地への移転改築を目指す市立医療センターについては、基本設計に着手するため3億9,520万円を計上。23年度末の開院を目指しており、既存より52床増の501床を配床するのに必要な延べ床面積として約5万平方mを想定。建物の工事費には約290億円を概算しており、プロポーザルでの委託に向けて実施要領を公表しており、4月上旬にも契約したい考えだ。

 21年4月の開校に向けて整備を進めている塚田南小学校の新設事業は最終年次、28億4,542万円を計上。RC造4階建て延べ1万0451平方mの校舎をメーンに建設を進めているもので、塚田第二放課後ルーム(仮称)の新設も進める。

 建設関連で主なものをみると、マンホールトイレの整備に1,400万円、防災行政無線子局の新設に2,170万円をそれぞれ計上。準用河川駒込川の改修には1億6,297万円の確保を目指すとともに、栄第一排水機場や西浦排水機場のポンプ更新工事に3億1,622万円、橋りょうの維持に5億8,140万円、山手地区での浸水被害の軽減に向けた雨水管の整備に1億3,500万円などを盛り込んだ。

 運動公園と法典公園の整備には、駐車場の有料化などに伴い照明の設置や車路の拡幅、老朽化施設の改修などに合わせて2億6,850万円、児童都市計画マスタープランの策定に542万円、児童相談所基本構想の策定に29万円などを充てるほか、小学校2校と中学校1校に特別支援学級を増設するため3,860万円、生徒数の増加が見込まれる旭中学校では、校舎の増築に220万円、トイレや外壁改修など学校での教育環境の改善のため29億0,799万円をそれぞれ計上するなどしている。

 これらのほか、海老川上流地区のまちづくりには、基本構想の策定などに4534万円、事業者に三井不動産グループを特定したJR南船橋駅南口市有地の活用へは9,772万円、東海神駅や飯山満駅、高根台中学校、習志野駅周辺で進める都市計画道路の整備には8億2,052万円をそれぞれ計上するなどしている。

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