受賞90工事の技術称賛 社会資本、災害対応にも尽力(県優良工事表彰)
[2020/2/12 千葉版]
県は10日、2019年度の優良建設工事の表彰式を県庁内で厳かに執り行った(写真)。式典には森田健作知事が駆け付けたほか、県土整備部の河南正幸部長をはじめとする県の幹部らも見守る中、18年度に81点以上を獲得した工事90件を施工した84社の代表に、森田知事が表彰状を手渡すとともに祝辞を贈るなどし、良質な社会資本整備と自然災害に尽力したその功績を称えた(受賞工事などについては本紙4日付既報)。
優良建設工事の表彰は、良質な社会資本整備の促進と、建設技術の向上を目的として、1970年から実施されているもの。県が発注した請負額500万円以上の建設工事で、原則県内の業者が表彰年度の前年度(今回は2018年度)内に工期内で完成させた工事の中から、81点以上の工事成績評定点を得るなど、工事成績が優秀と認められ、その施工技術や品質・出来形などが他の模範となるものから選定されている。
同表彰は16年度の表彰分から施行要綱を改正し、表彰件数を「30件以内」に絞り込んでいたが、県は昨年12月、1社で同一工種のものを除いて81点以上を獲得した全ての工事を施工した事業者を表彰できるよう改めた。
これにより今回は、該当の90工事を施工した延べ94社の計84社が表彰状を受け取るなど、技術者の努力が報われる形となった。表彰式は例年、年度中の秋ごろに開かれているが、昨秋の台風と制度の改正などで開催が遅れていた。
式では受賞者を代表し、畔蒜工務店の畔蒜義文代表取締役専務に森田知事が表彰状を直接授与。あらためて祝辞を寄せた森田知事は、建設業者が常日ごろから公共事業を通じ、本県の社会資本整備だけでなく、昨秋の台風被害への対応にも昼夜を問わず尽力していることに、県民を代表して感謝の意を伝えた。
森田知事は本県でもオリンピック・パラリンピックが控え、ヒトやモノの流れを活性化させるため、県として道路ネットワークの構築に力を入れている中、表彰者らの技術力は欠かせず、他の模範となることをあらためて認識したと称えた。
祝辞を受けて受賞者代表の畔蒜専務が、畔蒜毅代表取締役社長の謝辞を代読。受賞を「身に余る光栄」だとした上で、昨年県全域で大きな自然災害があったことに触れながら「われわれは地域の安全・安心を守り、社会資本の整備に貢献することが使命であるとあらためて痛感した」と述べた。
畔蒜専務は今回の受賞について「甘えることなく、さらに品質確保のため技術力を高めていきたい」と決意を示しながら、引き続き県など発注機関の協力を求めていた。