農地85haを区画整理 東松島の下福田・新田地区 来年度から計画調査(県東部振興)

[2019/12/25 宮城版]
 県東部地方振興事務所は、下福田・新田地区(東松島市)のほ場整備に向け、来年度から計画調査を進める予定だ。現況の農地が狭いため、ほ場整備で可能な限り大区画化する。区画整理後の受益面積は、下福田が49ha、新田が36haで計85haとなる見通し。来年度から3年ほどかけて計画調査をまとめ、2023年度の事業化を目指す。
 下福田・新田地区は、同市西部を流れる鳴瀬川左岸北部に位置している。既存の水田は区画がほぼ10aとなっており、耕作道路が狭い上、用排水路が土水路で非効率な営農環境にある。ほ場整備で1ha程度の大区画化を目指すが、一部の土地は沢部に位置するためそれより狭くなる見込み。
 同市は本年度、県東部地方振興事務所にほ場整備事業の推進など14項目を要望しており、その中には下福田・新田地区と、上下堤・川下地区、深谷地区、高松地区が含まれていた。上下堤・川下と深谷の2地区は、すでに計画調査の段階に移行しているため、事業の早期採択を要望。高松地区は、ほ場整備計画の具体化に向け、指導・助言を求めていた。
 上下堤・川下地区は、区画整理の対象面積が114haで、うち受益面積が103.7ha。昨年度に区画整理の基本設計業務をサトー技建(仙台市若林区)に委託。本年度は基本設計補足業務を仙南測量設計(岩沼市)に委託した。21年度の事業化を目指す。
 深谷地区は同市の北側一帯と、石巻市にまたがるエリアで、受益面積が410ha。地区内にある上区排水機場は、処理能力の増量に向けた対策を検討している。区画整理の基本設計業務は、16年度と17年度にそれぞれサトー技建(仙台市若林区)に委託。18年度は基本設計補足業務を同社に委託した。事業化は早くて21年度を見込む。
 県東部地方振興事務所管内のほ場整備に向けてはこのほか、石巻市内の福地地区が20年度の事業着手、大森地区が21年度の事業着手、登米市内の沼崎・大平地区が21年度の事業着手、米川地区が22年度の事業着手を予定している。
 石巻市総合計画の実施計画(20~22年度)には、渡波地区と大瓜西部地区のほ場整備事業(経営体育成基盤整備事業)も盛り込まれているが、同事務所によると、こちらは引き続き地元の合意形成を目指す。

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