産廃処分場の整備方針策定 県関与で早期に整備 年明けから候補地議論(宮城県)

[2019/12/14 宮城版]
 宮城県議会は12月13日、11月定例会の常任委員会を開いた。環境福祉委員会では宮城県環境生活部が、産業廃棄物最終処分場の代替施設建設に関し、11月に策定した整備基本方針の内容を説明した。埋め立て容量170万~270万立方mの最終処分場を、宮城県が関与して早期に整備することなどを盛り込んだ。建設候補地の選定に向けて、3月までに有識者会議を開催することも明かした。
 宮城県は基本方針の策定に関し、2018年11月から4回にわたって有識者会議を開いた。代替施設に求められる必要容量、機能などについて、有識者から意見を聴取した。
 その結果、現行のグリーンプラザみやぎ(大和町)の埋め立て満了時期が2025年度に迫っていることや、民間企業が最終処分場を建設する場合、地域住民の理解が得られにくいことを理由に、宮城県が代替施設の整備に主体的に関与し、早期に整備していく方向性が決まった。
 これらの考えを元に、整備基本方針には処分場の埋め立て容量を170万~270万立方mとすることを記載し、県内全域を対象に建設候補地を選定していくことを盛り込んだ。候補地の選定は法的規制や地形的制約をクリアしなければならないため、必要容量が多少満たない場所であっても、一定の条件をクリアできる場合は候補地に残すことも明記した。
 覆蓋(ふくがい)設備、付帯施設の整備は候補地の状況によって左右されることから、候補地が決まった段階で改めて検討することにした。
 最終処分場の整備手法については、候補地が決まった段階で事業主体(県か財団かなど)や事業方式(直営か指定管理かなど)を検討する。グリーンプラザみやぎを運営している宮城県環境事業公社の実績を踏まえ、同公社を事業者候補に入れることも明記した。
 これで、具体的に候補地を検討していく段階となった。宮城県は有識者らによる候補地選定懇話会を設置し、3月までに1回目の会合を開く方針だ。

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