地区別調書に約396億円 台風19号関連費含める土木部所管分を審議(宮城県)
[2019/12/13 宮城版]
宮城県議会は12月12日、宮城県が11月定例会に提出した補正予算案について、分科会ごとの審議を行った。建設企業分科会では、土木部が提出した台風19号関連の災害復旧費などを審議した。同部は被災した河川や道路の工事費など、396億5200万円を計上した地区別調書を公表した。
宮城県の試算によると、台風19号による県内の被害総額は12月6日時点で1477億0753万円と推計されている。このうち、公共土木施設の被害額は650億0900万円で、1795カ所が被災した河川施設の318億0200万円を筆頭に、道路施設が1238カ所で244億8700万円、砂防施設が67カ所で40億5300万円などに上っている。
宮城県は11月定例会に、一般会計を394億5967万円増額する第3号補正と、841億4606万円増額する第4号補正を提出している。2つの補正予算案では、土木部の所管分が計390億0974万円となっている。
公表された地区別調書によると、国庫補助事業で実施する事業費は325億1900万円。このうち、台風19号の関連では、防災砂防課が所管する県内全域での河川等災害復旧に206億円が計上されている。丸森町の阿武隈川流域を対象にした災害関連緊急砂防事業には、31億5000万円を計上した。これらに関する調査費には、42億7500万円を計上している。
流木などが流れ着いた海岸での処理対策には、2億5000万円を計上。州崎地先海岸や大曲地区海岸(ともに東松島市)、戸倉地区海岸(南三陸町)などで漂着物を処理する。
宮城県の単独事業分は46億8200万円を計上。河川課の所管分は県内全域での河川管理に21億円、調査費に2億円、テレメーターなど情報基盤の緊急整備に7300万円を計上した。
道路課の所管分では県内全域の道路維持清掃などに、18億円を計上している。
補正予算案の採決は、11月定例会最終日の12月17日に行われる。