83事業で330億円 20~22年度/実施計画の建設関連(石巻市 総合計画)

[2019/12/11 宮城版]
 石巻市は、総合計画の実施計画(2020~22年度)をまとめた。建設事業は83件で、事業費の総額が3カ年で330億8288万円となった。震災復興基本計画から総合計画に移行した複数の事業があることなどから、前回の実施計画(19~21年度)より103億円程度も増えている。新規事業は消防署更新整備事業(河北消防署)や、海岸堤防等老朽化対策事業などを盛り込んだ。
 建設事業83件の事業費を年度別に見ると、20年度が88億2684万円、21年度が138億0507万円、22年度が104億5096万円。
 新規の消防署更新整備事業は、供用開始から40年余りが経過した河北消防署について、施設の老朽化で不具合が多発していることから、改築する。20年度に地質調査や基本設計、実施設計に着手し、21年度から2カ年で新築工事を進める。22年度には既存施設を解体撤去する。
 3カ年の事業費は8億6906万円で、年度別の内訳は20年度が7050万円、21年度が2億9220万円、22年度が5億0636万円。
 海岸堤防等老朽化対策事業は、市管理漁港海岸の海岸堤防や立閘、水門などについて、施設老朽化対策の長寿命化計画を20年度に策定し、計画的な長寿命化対策工事を行う。事業費は20年度に9880万円を充てている。
 新規ではこのほか、住吉小学校屋内運動場屋根改修事業、須江小学校と前谷地小学校、河北中学校のプール改築事業、マンガアイランド改修事業、御番所公園再整備事業、雄勝デイサービスセンター等改修事業、漁港海岸保全施設整備事業、にっこりサンパーク野球場改修事業などを盛り込んだ。
 住吉小学校の屋内運動場は、雨漏りが著しいため、20年度に屋根の外部塗装工を実施する。事業費は1804万円。
 プール改築事業は、前谷地小が21年度に地質調査と改築設計、22年度に改築工事を予定。事業費は21年度が1249万円、22年度が2億7357万円。
 須江小と河北中は、22年度に地質調査や改築設計を委託し、23年度に改築工事を実施する。22年度の事業費は、須江小に1249万円、河北中に2100万円を充てている。
 マンガアイランド改修事業は、オープンから19年が経過し老朽化していることから、キャンプサイトとロッジを修繕し、田代島を訪れる観光客の誘客につなげる。事業費は20年度が749万円、21年度が457万円。
 御番所公園再整備事業は、老朽化した公衆トイレを再整備する。20年度は地盤調査と実施設計を委託することとにしており、事業費に360万円を見積もった。
 雄勝デイサービスセンター等改修事業は、20年度に同センターと在宅介護支援センターの屋根や室内不具合箇所などを改修する。事業費は3292万円。
 漁港海岸保全施設整備事業は、防潮堤などの海岸保全施設のなかった漁港区域内の漁港海岸で、津波や高潮対策を図る。まずは22年度に北上(大室地区)の事業計画を作成する。同年度の事業費は840万円。
 にっこりサンパーク野球場改修事業は、20年度に防球ネットを延長計200mにわたって設置する。事業費は3586万円。
 建設事業以外では、総合計画等策定事業、国土強靭化地域計画策定事業、ICT活用推進事業、海岸漂着物等地域対策推進事業などを掲載した。
 実施計画は、総合計画の各種施策を実行するための計画で、毎年見直している。事業は「安心して健やかに暮らせるまち」など6つの施策体系別に分けて明記している。

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