最終処分場に36億円 水処理施設は来年度計上(気仙沼市 補正予算案)

[2019/11/30 宮城版]
 気仙沼市は29日、一般会計12月補正予算案を発表した。補正額は42億2173万円の追加で、総額を939億8263万円とする。新一般廃棄物最終処分場の整備事業に36億1080万円を計上しており、同額を繰越明許費に設定し工事費などに充てる。新最終処分場の総工事費は51億8000万円を試算しており、来年度に別途、水処理施設(浸出水処理施設)の工事費を計上する。
 新最終処分場は、九条地区他の山林や砕石場などを活用して整備する。敷地面積は残置森林も含め約6.3ha。建物内に処分場の穴を設ける被覆型施設で、規模がS造9600平方m。計画埋立容量は8万立方m。別棟で、浸出水処理施設と管理棟が一体となった施設を建設する。
 造成がメーンとなる土木工事と、被覆型施設の建設工事は、可能であれば年度内に発注する。来年度には別途工事費を計上して、浸出水処理施設の建設工事を発注する考え。2020年度の完成、21年度の供用開始を目指す。供用後は15年間稼働させ、可燃ごみの焼却灰や破砕不燃物などを埋め立てる。
 新最終処分場の整備に向けては、基本計画設計等業務をエイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)、実施設計等業務を八千代エンジニヤリング(北日本支店・仙台市青葉区)に委託した。来月3日には、建設予定地の用地調査等業務の一般競争入札を開札する。
 12月補正予算案にはこのほか、地域介護・福祉空間整備事業費補助金として、社会福祉法人春圃会の高齢者施設における非常用自家発電機への整備費補助として1393万5000円を計上した。
 債務負担行為では、南気仙沼復興市民広場の整備事業に19~20年度で限度額4億4000万円、松崎片浜地区の被災市街地復興土地区画整理事業に19~20年度で限度額2億円を設定。予算案は来月6日開会の市議会12月定例会に提出する。
 なお、台風19号の災害復旧に必要な経費は、一般会計11月補正予算で8億0807万円を追加し専決処分としており、この承認を12月定例会で求める。ここに計上できなかった分は、改めて補正予算を組み、間に合えば議会最終日に追加提案する。

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