新たに4者が立地へ 大曲浜の小規模事業用地 (東松島市)
[2019/11/29 宮城版]
東松島市は、大曲浜地区の小規模事業用地に、新たに4者が立地することを明らかにした。4社は運送業の石巻流通サービスと東洋陸運、建設業のDROPSTONE(ドロップストーン)とMIURA。いずれも事業所を設けることになる。石巻流通サービスは市と土地の賃貸借契約を結び、事業所の新築工事に着手したばかり。残り3者は来年春ごろから順次、土地の引き渡しを受け、建設工事に着手する見通し。
石巻流通サービスは1900平方mの区画に事業所を設け、石巻市から大曲浜に拠点を移す。東松島市とは9月に立地協定を締結。来年2~3月ごろの完成を予定している。
東洋陸運は三重県に本社があり、東松島市内の東北営業所を移転する。新たな営業所は2400平方mの区画に設置する。同市とは今月に協定を締結したばかり。移転先の区画は造成中で、来春に引き渡しを受け、賃借する予定だ。
DROPSTONEとMIURAは、ともに足場の設置などを手掛ける建設業者で、現在は東松島市内に自宅兼事業所を構えている。大曲浜の小規模事業用地は、DROPSTONEが2000平方m、MIURAが600平方mの区画を活用し事業所を単独で設ける。12月にも市と立地協定を結ぶ。土地の引き渡しは来春以降となる。
大曲浜地区は、同市の沿岸部に位置し、航空自衛隊松島基地と石巻工業港に隣接している。震災津波の被害を受けた後、土地区画整理事業で産業用地を造成している。区画整理の施行面積は51haで、うち企業などへの分譲用地が26ha、残りが県の整備する矢本海浜緑地や、道路、河川など。
分譲対象の用地は工業地域で、建ぺい率が60%以内、容積率が200%以内。1平方m当たりの分譲価格は1万2000円程度、賃貸価格が480円程度(年間)。立地要件は、契約締結日から3年以内に施設等の建設に着手し、5年以内に建設を終わらせ、同地で継続的に事業を営むことなど。
分譲用地は、小規模事業用地と通常用地があり、小規模事業用地には今回の4者以外に、田中電気工事、涌澤組、菅原総業の3者と契約済み。
通常用地には、日本ペパロン、REO研究所、明康、宝栄建設、臼井運送、県漁業協同組合、ヤマショウ物流、山下建設工業、スズユウ商運、カガク興商、五大建設足場、橋本道路、橋本ホールディングス、宮城配電工事、熱田自動車工業、マルケン総業、一力運輸、木村商事、カネフジ運輸の19者が立地予定、または立地済みになっている。
日本ペパロンやREO研究所などとはまだ契約に至っていない。県漁業協同組合は2区画を希望しており、1区画が契約済みだが、1区画が未契約の状況にある。
空き区画は、小規模事業用地が4区画程度(1区画当たりの面積が1000~1400平方m程度)、通常用地が4区画程度。市は立地事業者を随時募集している。区画などの詳細は商工観光課商工企業推進班(☎0225-82-1111、内線2161)まで。