国土強靭化に53億円 下水道事業の緊急対策(仙台市)
仙台市は、国土強靭化のための3カ年緊急対策(2018~20年度)で、集中的に実施する事業に53億円を投じる。浸水対策は27億円、管路と処理場・ポンプ場の耐震化は25億円。発注率は約48%で、JR仙台駅西口地区の雨水管新設は概算事業費約76億円のうち、20年度工事費に12億5000万円を盛り込む。
緊急対策では、社会資本整備総合交付金など、既存の補助制度で優先的に財源が確保されるため、事業の実現性が高まる。市は継続事業を含め、18~20年度に集中して実施する事業に浸水対策3事業、処理場2施設、ポンプ場3カ所の耐震化事業などを盛り込んだ。
浸水対策は、地蔵前雨水幹線のシールド工事と、四郎丸雨水ポンプ場排水樋門工事、仙台駅西口地区の雨水管整備に計27億円を盛り込んだ。仙台駅西口地区は、19年度の実施設計費に約1億6000万円、20年度工事費に12億5000万円の事業費を確保する。
同幹線は、下水道浸水被害軽減総合事業を活用する。社総交で補助対象外の内径3500mm未満に補助金が適用される。計画期間は18~26年度。最大内径は2800mmで、合流式下水道で能力が不足する分の雨水を集める。
想定延長は4~5kmを見込む。埋設箇所が市中心部のため、内径2600~2800㎟のシールド工法を採用する方針で、本年度、実施設計に着手した。ルートの検討や分水施設の設計を進め、19~20年度当初までに業務をまとめる見込み。
管路は、事業延長約3.5kmの耐震化工事費に17億円を見込む。20年度は、合流式下水道の東仙台や台原1丁目の幹線を更生する。19年度までに広瀬川幹線や梅田川幹線、八本松1丁目幹線の更生工事を発注した。