スロープを平場に改修 市川漁港で多目的広場(市川市)
[2019/11/21 千葉版]
市川市行徳支所臨海整備課は20日、塩浜地区に整備する「漁港活用施設」の整備に向けた実施設計を委託するため、一般競争入札を公告した。塩浜1丁目地区に整備する新施設は、漁船を陸や海に上げ下げするスロープを改修し、盛土するなどして平場とし、コンクリート打ちの多目的広場として活用できるスペースを設けるもの。26日まで質疑を受け付けた上で29日~12月2日に入札、12月3日の開札を予定しており、2020年度には市の発注で工事に着手したい考えだ。
入札の参加資格は、市の入札適格者名簿に土木関係コンサルタントで登載があり、市内または県内に本店や支店、営業所がある事業者であることなどとしている。
今回委託するのは基本設計や細部設計を含む実施設計一式と、測量と既存施設の調査一式としている。
今回、漁港の活用策として整備するのは、南行徳漁港内の荷揚場部分で、想定する面積は約350平方m。東京湾に面してスロープ状になっているため、これまで活用が図れなかった。
業務では、漁港内の既存の荷揚場に漁業のための作業スペースに加え、多目的に利用できるスペースを確保するため、荷揚場のスロープを改修して平場を築造する工事を計画するに当たり、必要な調査や実施設計をまとめる。
具体的にはまず、基本設計として漁港活用施設のほか、排水施設や電気設備、管理柵、道路復旧などといった付帯施設を検討する。 細部については、改修場所を簡易的なイベントも可能なスペースを設けるための設計も並行させる。
実施設計に当たってはこれらを具体化させるとともに、基準点測量や水準測量、地形測量に加え、潜水調査も実施する方針でいる。
市では塩浜地区の再生に向けた事業を進めており、市川漁港を含め、そこから先端部に向けた箇所の有効活用を図るため、並行して19年度は「海辺の利便施設」の基本計画を策定するためのプロポーザルも実施(結果は未公表)。漁業や市民生活、企業活動との調和を図りながら、海を一望できる立地特性を生かした施設の整備に向け、市場調査による当該地区や周辺地域のポテンシャルの分析を踏まえ、整備方針などを基本計画としてまとめようとしている。