石渡商店が立地 赤岩港に水産加工施設(気仙沼市)
[2019/11/6 宮城版]
気仙沼市は、赤岩港地区の水産加工団地に立地する企業を募集し、応募があった中から石渡商店(同市)への土地提供を決めた。市によると、同社は延べ床面積が約1000平方mの水産加工場を建設する計画で、来年度までに完成してもらう予定になっている。
市が募集したのは水産食料品製造業の事業者。10月11日に応募を締め切り、3者から申し込みがあった。応募対象の区画は、水産加工団地内の第9街区(赤岩168-5)で、敷地面積が3345平方m。区画内は擁壁などの都合により、建築が制限される箇所がある。用途区域は工業区域で、建ぺい率が60%、容積率が200%。
事業者が土地の貸し付けを希望する場合は、30年未満の間で事業用借地権設定契約を公正証書により締結する。譲渡を希望する場合は、土地譲渡契約を結ぶ。
石渡商店は、1957年4月創業の株式会社。フカヒレ業者として事業を開始し、東日本大震災では事務所や工場、倉庫が全壊する被害を受けた。2012年8月には同市松崎柳沢地区に新工場が完成。ここに本社を置いている。主な商品は、ふかひれ姿煮、ふかひれラーメン、気仙沼完熟牡蠣のオイスターソースなど。
赤岩港地区の水産加工団地は、市が大震災後に造成した。全体の造成面積は約19.9haで、立地事業者用に14区画を用意。現時点で7区画はすでに事業者が水産加工場などを建設済みで稼働中となっており、2区画が建設中、4区画が今後に建設着工を予定している。着工予定の事業者は、今回立地が決まった石渡商店や、丸繁商店(気仙沼市)など。