全県で豪雨被害発生 道路・田畑冠水、地すべりなども(25日の大雨災害)

[2019/10/26 千葉版]

浸水で走行不可能となったトラック(館山市内)

浸水で走行不可能となったトラック(館山市内)

 大規模停電を引き起こした9月の台風15号、今月の台風19号に続き、またしても低気圧が本県を襲った。24日から降り出した雨は25日に入って記録的な豪雨となり、県内各地で河川の溢水による道路冠水やがけ崩れも発生。千葉市中央区の千葉駅近くでも一時冠水したほか、一部鉄道の運行が見合わせられるなど、多くの住民や乗客に影響があった。2度の台風の傷跡も癒えない本県で、建設業者をはじめとする復旧活動の進ちょくに試練を与えている。

 気象庁では25日8時52分に、県南部の▽館山市▽勝浦市▽市原市▽鴨川市▽富津市▽南房総市▽大多喜町▽鋸南町──の6市2町で土砂災害警戒情報を発表したのを皮切りに、13時40分の第12号(発表)までに8市町に加え▽千葉市▽市川市▽船橋市▽木更津市▽松戸市▽茂原市▽成田市▽佐倉市▽東金市▽旭市▽習志野市▽柏市▽八千代市▽我孫子市▽鎌ケ谷市▽君津市▽四街道市▽袖ケ浦市▽八街市▽印西市▽白井市▽富里市▽匝瑳市▽香取市▽山武市▽いすみ市▽大網白里市▽酒々井町▽栄町▽神崎町▽多古町▽東庄町▽芝山町▽横芝光町▽長柄町▽長南町──の計33市11町で土砂災害警戒情報を発表した。

 県中央部のダム流域では、洪水調節容量を超える水が流入し続けるおそれが出たことから、県は亀山ダム(君津市)で25日16時30分以降、高滝ダムについては17時以降に緊急放流が見込まれることを発表(25日16時現在)。南房総市内を走る国道410号沿いのダムも放流量を増加させるなどした。

濁流があふれる寸前の山名川(南房総市内)

濁流があふれる寸前の山名川(南房総市内)

 県南地域ではこれらのほか、大小の河川で氾濫が発生。田畑に濁流が流れ込んだほか、周辺の道路一帯も冠水し、多くの自動車が浸水、または立ち往生した。主要道路も鴨川市内ほかで法面の崩落などが発生、通行を妨げるなどした。

 道路の被害について県の発表によると(25日13時時点)、富津市金谷地先の国道127号など国道9カ所が通行止めとなったほか(事前通行規制4カ所含む)、県道も八街市八街は地先の主要地方道富里酒々井線など16カ所が不通となった(事前通行規制11カ所含む)。これらのほか、県内の多くの高速道路・有料道路で通行止めが相次ぐなどした。

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